こんにちはニコニコ

入間校・谷保校の堤です。

 

今年の4月に友達に誘われてオッペンハイマーという映画を見に行きました。

世界で初めての原子爆弾の開発に成功したことから「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた歴史ドラマでした。現在と過去を行き来しながら進められていくストーリーに少し戸惑いを感じましたが、すぐに引き込まれていきました。

 

映画『オッペンハイマー』公式


今年も長崎県長崎市に原爆が投下された8月9日に平和記念式典が行われました。8月9日に投下された原爆が、本当は福岡県の小倉に投下される予定だったことをご存じでしょうか。

 

第二次世界大戦中、小倉には陸軍造兵廠(ぞうへいしょう)と呼ばれていた兵器工場、隣接する八幡には当時の日本の銑鉄の1/3を生産していたといわれる製鉄所がありました。小倉は軍都であったため原爆投下の第一目標にされましたが、視界不良のため投下できず、第二目標の長崎市に投下されたということです。

 

私は、小倉陸軍造兵廠があった場所のすぐ近くにある小学校に通っていました。夏休みの8月の登校日には必ず体育館で戦争に関する話や体験談などを聞いていたことを思い出します。祖母から聞いた生々しい戦時中の話は今でも鮮明に覚えています。小倉陸軍造兵廠跡地にある遊び場だった勝山公園には、原爆犠牲者慰霊平和祈念碑と長崎市より贈呈された長崎の鐘のレプリカがあり、いつでも身近に戦争を感じることができる環境でした。母の実家は小倉にあります。もし小倉に原爆が投下されていれば、私は存在していなかったかもしれません。

 

 

 

オッペンハイマーを見て原爆が作られることになった理由、背景などを知りました。

新しい技術を完成させるために全てを投げ打って研究する技術者達の姿には鬼気迫るものがあり、単純にすごいなと思いましたが、実験が成功して歓喜に沸く人々の姿、アメリカ大統領が原爆投下を自身の功績だと語る姿などを見たときには、何か釈然としない気持ちになりました。

 

BBC NEWS JAPANのサイトにオッペンハイマーを見て感想を述べている広島の人々の動画が配信されていました。色々な意見があるとは思いますが、私は被爆国日本人として一度見ておいてよい作品のように感じました。日本ではまだ動画配信は始まっていませんが、東京のいくつかの映画館ではまだ上映しているようです。「オッペンハイマー」東京都の上映館