こんばんは、でちです。
今日は原田マハさんの『生きるぼくら』を紹介します。
正月に『本日は、お日柄もよく』を読んで以来の原田さんです。
一冊を通してテーマからブレない、テーマの中で様々なドラマを生み出している。
そんな玄人な作家さんだと感じています。
そして本作も期待を超えてくださりました。
いじめを機に引きこもりになった麻生人生。彼を一人で支えていた母がある日、家を出て行ってしまう。
そこに残された一枚の年賀状、それを頼りにかつて家族で来ていた祖母の元へと、人生の旅が始まる。
祖母の元で知るかつての父の真実、現在の祖母の状態、新たな人々との出会いーーー
1年を通した物語で、時間とともに成長していく人生の考え方や人間性にとても勇気付けられる一冊です。
1年経った時、人生が見せた行動には心を打たれました。
変わることには大きな勇気がいるかもしれない、だけどほんの一歩でも考え方を変えたら、足を踏み出したら
それが線になってどんどん変わっていけるんだと感じました。
また、本作にはいじめや引きこもり、その他の現在の社会問題を描いてあります。
一つ一つと向き合っていく登場人物がとても好きです。
原田さんの作品の中でも、きっと生涯にわたって自分の心に刻まれるものになると思います!
ご興味湧いていただけたら、皆さんも是非読んで見てください。