区分所有者及び占有者は建物の保存に有害な行為、建物の管理・使用に関し、共同の利益に反する行為をしてはいけない義務を負う。


 この義務に反する者が現れた場合、区分所有法では、①差止請求②使用禁止請求③競売請求④占有者に対する引渡し請求を行うことが認められている。




①差止請求


行為の停止(騒音を発する事の停止)行為の結果の除去(不法に設置した工作物の撤去)行為を予防するために必要な措置(予防措置)のいずれかを請求することができる。


 この請求は、裁判でも裁判外でも行使できる。(裁判の場合は、普通決議が必要)また、裁判の場合は、管理者・特定の区分所有者を指定し、訴訟追行権を与える。あらかじめ規約で定めることはできない)



②使用禁止請求


1)義務違反行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、2)差止請求では解決が困難な場合に限り請求が認められる。


 この請求は裁判でのみ認められ、区分所有者数及び議決権数の各3/4以上特別決議が必要。また、義務違反者に弁明の機会を与える必要がある差止請求では不要)




③競売請求


上記した2つの手段でも解決が困難と判断した場合に請求できる。請求方法は②使用禁止請求と同様


訴えが認められたら、管理者等は、判決確定後6か月以内に、競売申立をしなければならない。競売について、義務違反者自身及び義務違反者の計算で他の者が買い受ける場合も参加が認められない



 尚、請求について順序はなく、いきなり、③競売請求を実施しても構わない。




④占有者に対する引渡し請求


 義務違反者が占有者の場合、賃貸借契約を解除し、専有部分の引渡しを請求できる。


請求の方法については、②③と同様であるが、賃貸人(区分所有者)には弁明の機会を与える必要はない。


 請求が認められた場合、管理者等に専有部分が引き渡されるので、その後遅滞なく、賃貸人である区分所有者へ引き渡さなければいけない。