猛暑の中、カリフォルニア州サクラメントで行われた全米マスターズ陸上

左膝のケガが完治していないため直前まで迷いましたが、五種競技に出場しました。

 

前日は競技場の近くのホテルで宿泊しました。
しかし、あろうことかほとんど一睡もできませんでした。
走れるようになったのはほんの一週間前で、これまでろくに練習もしていません。
何よりも、このタイミングでケガを悪化させてしまったら8月の世界マスターズで十種競技に出場するのは厳しくなります。
そんな不安のせいか、どうしても寝付けなかったのです。

 

試合当日。

気温は41℃。会場に到着して、各種の受付のために歩き回っていただけで汗だくになりました。
すこしでも涼しい場所でと、屋根のある立体駐車場でウォーミングアップしました。

 



走幅跳 4m26
跳躍競技の踏切足はいつも左足でしたが、左膝を痛める恐れがあったので右足で踏み切ることにしました。
練習跳躍では足合わせはそこそこに、なんとか右足で跳ぶ感覚をつかみます。
本番1本目は軽めに、2本目、3本目は助走スピードを上げて跳びました。
慣れない右足ジャンプで3mくらいしか跳べないことも覚悟していましたが、4m台が出せてほっとしました。

心配だった左膝の痛みも軽微で、この調子なら五種目いける、と感じました。

やり投 24m61
走幅跳のときに助走でスピードを上げても膝が大丈夫なことを確認できたので、やり投も思い切って助走します。

ただ、クロスステップや左脚でのブロック動作はケガを恐れて遠慮がちになってしまいました。

それでも2投目に自己ベストの24m61を投げられました。息子の声援が力をくれました。

 

200m 27"13

2ヶ月前に左膝を故障したのは、スタートダッシュのとき左足で地面を蹴った瞬間でした。そのためスタートはまだ怖くて思い切って出られません。

400mのときのような、ややリラックスしたスタートになってしまい完全に出遅れました。

でも焦らずに徐々に加速して、直線に入ったあたりで最高速度に達し、終盤までスピードを維持します。

自分のベストからは程遠いタイムでしたが、全速力で走れたのは気持ちがよかったです。

 

円盤投 18m26

ここにきて41℃の暑さと寝不足からくる疲れの影響がではじめます。

1投目と2投目は身体に力が入らず、それぞれ15m07と16m17でした。

先月の大会では19m台を投げているので、本来はもっと投げられるはずです。
左膝をサポーターで固めて、やればできると自分に言い聞かせて投げた3投目、1投目と2投目を大きく上回る18m76が出せました。

 

1500m 8:00"97
最後の1500mのスタート10分前、突然左のハムストリングがつってしまいました。大急ぎでマッサージとストレッチ、水分補給をして何とか走れる状態に持っていきました。

スタートラインに立ったものの不安しかありません。とにかく無事に完走できることを祈ってゆっくりとスタートしました。

しかし、ほんの50mくらい走ったところで今度は右腿の内側がつってしまいました。
足を引きずるように走る私をみて、妻が「止まってもいいんだよ」と声をかけてくれました。たしかに、来月に迫った世界マスターズのことを考えれば止まるべきだったのかもしれません。
でも、どうしても諦めたくなかったので、さらにスピードを落としてなんとか走り続けました。

最後の直線、先にフィニッシュした選手たちが応援してくれました。

8分以上かかって走り切りました。記録は残念でしたが悔しさはありませんでした。
それよりも、ケガを抱えてできるかどうかわからなかった五種競技をやり遂げられた嬉しさのほうがずっと大きかったです。
この暑さの中、最後まで応援してくれた息子を抱きしめながら感謝の言葉をかけていたら、涙がでてきました。

総合得点 1397点
4月と5月に立て続けにケガをして、世界マスターズでの十種競技に出場できるかどうかが心配な日々が続いていましたが、ようやく不安を払拭できました。
最後に脚がつってしまったとはいえ、この悪条件(猛暑+寝不足+練習不足)でも五種目をこなせたならば、十種もできるはずです。
のこり数週間を大切に使って準備していこうと思います。