closing card13 | yamakiのブログ

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大学生です。アニメとかゲームとか特撮とかテキトーに書いてます。メッセージは送られても見ない可能性大です。

弾丸が自分の横を空を切った時、初めて攻撃をかわしきれたと思う。が、それを感じる余裕は今の英司の心には無かった。


「さっきの威勢はどうしたのさ!そんなんで戦いを止めれるの?ええ?ねぇ!」


迷いの無い弾丸は続々と放たれる。


「神は願いを叶えないかもしれないんだぞ!こんな事したって!確証が無いのに何故?」


「確証があるかどうかは君が決める事じゃないさ!なら確証があるかどうか君が死んで最後の一人がそれに辿り着ける!その一人に僕はなるんだよ!」


「誰かにやられてやれるほど俺はお人好しじゃない!」


こっちも反撃だ。でないとこっちがやられちまう!


「なんかないか・・・?」


ポケットのカードケースを睨む。


爪・・・。と、マットさんからもらったカード・・・・。そういやあまりよく見ていなかった。


「なんだこれ・・・?」


FLASHと書かれてあり、なんだかタロットにでも書かれてそうな、黄色のトゲトゲの模様。


「光るん・・・だよな・・・?多分。」


カードを差し出した。


明るすぎる閃光は目を潰しかけた。すぐにそれを誠二のいた方向へ投げつけた。光は投げた瞬間より大きく、光の円は広がっていく。


「このまま一気に・・・!」


英司は突貫していった。この瞬間に決めなきゃ・・・!やらなきゃ・・・!焦燥感もあった。おかしくはない。少し気が酔っていた。それもおかしくはない。


銃声は鳴り響いて行く。だが、それはでたらめなもので英司には当たりそうにも無かった。


「がぁぁ!」


英司が掴んだ腕を後ろへ回し、羽交い絞めにし、誠と木を密着させ、刀を突き立てた。


「はぁ、はぁ・・・。お前を・・・殺す・・・!」


狂気じみた声を出してるとは英司自身、わかっていた。


「お前がァ・・・!」


もう勝負はついていた。


「おとなしく投降しろ!命までは取るつもりはない!」


「本当に殺さないんだな・・・!甘ちゃんめが・・・!」


英司が誠二の首に刀を突きつけた瞬間、ある画像がフラッシュバックした。


「俺は、もう、殺したくないんだ!」


敵であったおっさん、何かを託して、自爆し、死んだ。


「どうした?殺さないのか?」


ならよォ!誠二は手を解いた。


瞬間、刹那、形勢は逆転した。


「こうでもすりゃあ!さあ!」


羽交い絞めすら逆転された。


「死んでもらおう。僕のためにさ!」


「少し待て。最後に聞きたい。」


「へえ。珍しい人間もいたもんだ。命乞いはしなくていいのかい?」


英司の背中に何か刺さる。銃口だろう。今から彼は死ぬんだろう。1%の確率ですら無理なんだろう。


「そうしてまで手にしたいものはなんだ!」


英司は問う。最期かもしれないが、そうは思いたくないからそうした。


「他人の願いを聞くなんて、ね。今から君は死ぬのにさ。」


「だからだよ。死ぬ前に聞きたいのさ。」


「まあ冥途の土産って言葉もあるし、教えてやろう。僕は願いで自分があるべきだったもの、ことに戻す。君の言うこんなくだらない戦争に勝って、僕は家族を取り戻す。」


「死人を蘇生する。とでも言いたいのか?」


「君はカンがいいね。そうだよ。僕の親はこの戦争のあることに巻き込まれて死んだ。笑えばいいよ。戦争で産まれた悲しみを戦争で消そうとしてるんだから。」


「自分のために、他人をひたすら犠牲にする人生のどこが!」


英司は反論する。誠二の言う事は確実に間違ってるが、それは芯がある言霊とも取れた。


「君は面白い事を言う。いつだって人間はそうやって生き長らえてきたじゃないか。ひたすら他人の比べあって、それを種に他人をけなす。」


「でも人間は助け合う!」


「そんな偽善が産まれるのはいつだって全体の不幸のあとだ!」


「お前は、人を信じないのか!」


英司は自らの結論を出した。ただただこいつは人を知らないだけだ。優しさをどこかで砕かれただけだと!


「君はもううるさいな!命乞いにしか聞こえないんだよ!不愉快だ!死ね!」


やられる…!英司は直感的になった。死ぬのか。俺は。何もできないまま。何も掴めないまま。神様に踊らされたままこの人生を終えるのか・・・?


嫌だ!それは!俺は!


「俺は!まだ生きる!こんなとこで死ぬ訳にはいかないんだ!俺は掴まなきゃならないんだ!」


英司は声を振り絞る。


「死にたくて死ぬバカはごく少なんだよぉ!」


撃たれる・・・!英司は諦めた・・・。


「あ・・・!ああ・・・・!ああああああああああああ!!」


諦めた瞬間、閉じた瞳を開いた。


「あああああああああ!!あああああああああ!!」


先ほどまで憎まれ口を叩き、引き金を引こうとしていた少年、誠二は頭腕で囲い、地面を這いつくばっていた。


「一体・・・。何が起こったんだ・・・・?」


英司は不思議でならなかった。


「頭が・・・!母さん・・・・!!父さん・・・!!何故!ああ!」


誠二に悲鳴は周りの木々さえも震撼させた。


「これは一体・・・・」


英司は携帯を取り出し、電話をかけた。


「マットさん・・・GPSで俺がいる場所はわかるでしょ。ここに来て、彼を、誠二を保護してやってください。」


「おい!何言ってるんだ!これ以上こっちの秘密を知らされるわけには・・・」


マットは反対した。が、


「戦わなくていい道を選びたいんだ!俺は!」