見える目の前の世界。目の前には赤毛の女の子がいた。
体の自由がない。体が座っている椅子に体中がロープにくくりつけられていた。
「兄さん!目が覚めたみたいだよ!」
赤毛の少女が「待ってました!」とばかりに声をあげ報告する。
「待てよ!ここはどこだよ!誘拐なら必ずお前らは捕まるぞ!誘拐が成功したケースは・・・」
少年が言いかけたところで目の前にいた赤毛の少女が笑った。
「ははは!ちがいますよ~。あなたは今未来に来てるんです!」
少女は少年からしたらとても電波なことを言った。勿論、少年は「は?」と聞き返すが聞く気はないらしい。
「あとは僕が説明するからお前は少し黙って。」
少女の後ろから1人の青年が歩いてくる。
「兄さん!」
少女は「兄さん」と呼ばれる青年のところに走っていき、くっつく。
「僕は柿崎雄也。こいつは僕の妹の雛。疑問は解決したかな?古谷明人君?」
雛と呼ばれた少女はこちらにピースサインを送ってくる。だが、兄の雄也はそんなことに付き合うつもりもなくこちらをキっと睨みつける。
「とりあえずここは未来だ。お前をここに召喚したのは理由がある。」
明人の意見を聞かず、話は進む。それと同時に椅子にくくりつけられていたロープが解かれ、明
人が自由の身になり、立ち上がる。
「しつこく言うようで悪いが、お前はこの2035年に来ている。それは紛れもない事実だ。そこでお前はこの未来の日本の首相を殺してもらう。」
雄也が明人に説明する。
「ちょっと待てよ!なんで俺が未来のお前らの世話しなきゃなんないんだよ!」
明人がそう言った瞬間、雄也の瞳に怒りが走り、明人の首根っこを掴む。
「全部てめぇのせいだろうが!何様のつもりだよ!この野郎!」
「はあ?お前は何言ってんだよ!俺がお前に何をしたよ!」
だが、この場合明人より雄也のほうが正しかった。だが、これは明人が彼ら兄妹の「それ」を、明人自信が未来で起こしている行動を知らなかったからである。