当ブログは、自閉スペクトラム症の当事者である僕が、いつも見ている世界をできるだけ詳細に言葉にしていくことで、皆さんに他者の価値観を鑑賞していただく試みです。
毎日見た夢を忘れないうちに書き留めておく夢日記をつけると、明晰夢を見られるようになるとか、良いも悪いも含めて、色々な効果を聞くよね。
なんとはなしにやってみたいと思ったことは何度もあるんだけど、朝一番に行うことの面倒くささが勝って、朝になると忘れてしまうことがほとんどだった。
でも、あとで紹介する【１日目】に見た夢があまりに美しい情景だったから、大急ぎでメモに書いてみたんだ。そしたら、こんなのでも「ブログのネタになるかも！」と思っちゃった。
そんな理由もあれば、毎日書くのもできる気がしたの。心理学の研究でも使われることがあるようだし、もしかしたら僕も知らない僕の内面を知って頂けるのではないかと思うから、今回は６月の上旬から始めた約二週間分の夢日記をみんなにも見せようと思う。
起きた瞬間にスマホのメモに書いたようなものだから、推敲の必要を感じるものだけど、そのまま見せる方が大事だと思うから、内容や表現は多めに見てね。
※ただし、改行は後から揃えました。
※個人名は〈友人Ａ〉のように書き換えました。
【１日目】作成時間 8:12
ロシア風のレンガ造りの建物にいる。黒い金属の扉を開けると石の階段なっていて、欄干の下に小さな植木鉢がある。ピンク色の花にある水滴から朝早くだと分かって、その反射がきれい。
厚い防寒具で顔もよく見えない白髭のおじいさんが、欄干に干していた金属のジョウロを取ると、キラキラ光ってよく見えなかった。
その前にサウナで会ったのかもしれない。なんだか暑くて早く出て行きたかった。
【２日目】作成時間 7:07
黒板にはプロジェクターがないといけないから、ちゃんと授業の作りがしていないような気がした。子どもたちもいない教室で、知らないおじさんの授業に文句を言う夢。
漸化式と数学的帰納法って関係あるのか？n=1のときも満たすと確認するのは、試験でバツになるからとかじゃなくて、ちゃんと理由を言いなさいよ。満たさない例も言ってみろと言っていた。なんか疲れる夢だな。
【３日目】作成時間 7:03
岩の表面をツルツルにする仕事？をする。何のためにそんなことをするのか説明された気はするけれど、嫌いな声であまり聞かなかった。ただ誰よりもピカピカに磨くのが良くて、研磨剤かクリーナーみたいなのをとなりの駄菓子屋みたいな店で2800円で買った。ただ、あとからそこに他の人もいっぱい来ていたから、もっと良いものを使わなきゃいけないと思って、この配合なら自分で作れるのでは？とか文句を言った。
【４日目】作成時間 5:41
〈駅前のパン屋〉で〈友人T〉がアルバイトを始めたらしいから、何千個も注文してパンクさせてみようと思って、電話で予約をしたら、クレーンみたいな鉄球で店ごと破壊されて、駅前に救急車が来た。〈友人T〉が大変なんだと騒いでいたから、なんとなく自分のせいに思ったけれど「大変だね」と憐憫をかけた。
【５日目】作成時間 10:26
フォールガイズみたいなポップな世界で撃たれると爆発して死ぬ。スキマスイッチの大橋さんがとてつもなく強い存在らしいと聞いたときは、電車の中にいた。
暴れる若者の頭をサラリーマンが拳銃で撃ち抜いて、本当なんだと実感して怖くなった。電車から逃げたら、動けなくなって体が固まる感じがして、誰かに撃たれて飛び起きた。
【６日目】作成時間 7:05
ちょっと夢を見た気がしない…。
夜更かしした挙句、アラームで無理やり起きたからかな。６日目にして書けず…。
【７日目】作成時間 8:17
写真を撮るのにカメラマンがこちらを向けと言ってくる。二人でいて話している様子なら、カメラの方を向くのは不自然だろ。それとも、三人目の友だちがやって来て、挨拶をするような感じなのか？どういうコンセプトの写真なんだと詰め寄って尋ねる面倒な被写体であった。
場所はどこだろう？なんとなく寝室のレイアウトに似ているけれど、もっと広くて写真屋さんみたいな感じのおかしな場所だった。
【８日目】作成時間 8:09
足がすごく痛い夢。歩けなくて不貞腐れてギターを弾く。ピアノにしろと言われて、天邪鬼にチェロを弾く。チェロの指使い覚えていた。夢の中だと上手く弾けたなぁ。初めは病院にいた気がしたけど、いつの間にか家に帰ってきていた。何の曲を弾いていたかは、既に曖昧。
【９日目】作成時間 8:10
〈恋人〉がぬいぐるみが欲しいと言ってモールの店の前で泣いていた。そんなに欲しいなら買えば良いんじゃないかと、お金をあげたら「受け取れない！」と断固拒否。何をしたら良いのかわからなくて、ただ見ていた。そうすると、周りの人が「彼女がかわいそうだ」と僕のことを非難してきて、〈恋人〉にいきなり肩を掴まれて、ああああ！って叫ばれた。変なタイプの悪夢。
【10日目】作成時間 4:53
いじめられているときの夢っていつまでみるんだろうか。筆箱が捨てられて、ベルトで鞭みたいに打たれて、教室から逃げても音楽室に引き摺り込まれて、トラウマの詰め合わせのようなひどい夢だった。ちょっと書くのもなんか落ち込む。
最後は自分が寝ていることが分かったんだけど、誰かが近づいてきて包丁が何かで刺そうとしている気がした。ただ、体が全く動かず、部屋のドアが開いた気がして、慌てて大声をあげて飛び起きた。
【11日目】作成時間 6:08
滝藤賢一さんとお母さんがラーメンを食べているっていう変な夢。滝藤さんのおすすめ店らしく、町中華を絵に描いたような店であまり良い雰囲気には感じないが、なんかこういうのを敢えて選ぶ感じもかっこいいかもしれないという気になった。あまり詳細が思い出せない。
【12日目】作成時間 9:47
お母さんが書道をやるんだと言い出して、すごく下手なんだが、いきなり半紙に「麦酒」と書いていた。はねはこうするんだとか、しっかりとめるんだとか、横で指導していると、いきなり場所が変わって、街中で見られながらそんなことを続けていた。お母さんは恥ずかしくてやめたがっていたけれど、そんなことでどうする！と熱血部活顧問みたいなムーブをしていた。
【13日目】作成時間 6:19
クリスマスの演劇に立候補したいけれど、勇気が出ない西洋人の男の子に気がついて、隣の女の子が推薦してくれた。黒人の担任教師は、それをなんだかとても喜んでいる。アメリカの高校っぽい大きいロッカーがたくさん並んでいる廊下で、ハンカチ落としをする子どもたち。ミスマッチだけれど、その光景がだんだん日本らしくなってきて、空撮のようなすごいカメラアングル。ぐーっと僕に寄ってきて驚いて起きた。
【14日目】作成時間 7:57
〈友人S〉のお父さんが、うちのカウンターテーブルを日曜大工で改築していた。そんなことする必要ない！と言っていても、まあまあと聞く耳を持たない。〈友人S〉が謝ってきたけど、謝るならあれを止めてくれ！と心から願った。
それを横目になぜかいきなり微分方程式を解く。2階非斉次のなかなか難しいやつだった。夢の中では解けなかった気がする。
【15日目】作成時間 6:24
〈最寄り駅〉で電車を待っているとき、電光掲示板を見ようとした。オレンジと緑の光があるがぼやけていてよく見えない。何時だろう？とよく見ても、ますます視界がぼやける。だんだんと歪みまくって、光が強すぎて目が開けられなくなってくる。駅の音だけがして「大丈夫ですか？お手伝いしましょうか？」と声をかけられる。それに何も言えないまま、その人を見ようとしても、顔がわからない。
そこから眩しすぎた光が場面転換のような感じでフェードして、目の手術をするのに横になっていた。もう何も見えないので摘出しましょうと言われて、キラキラとメスが目に近付いて来るところで飛び起きた。
【16日目】作成時間 6:06
今日は失敗。なんとなくたくさん計算をする夢を見た気がするが、もう何も思い出せない…。お腹痛くて起きたのがいけなかったです。
【17日目】作成時間 4:49
モノクロの海は、どちらが浜でどちらが波なのか見分けがつかない。キラキラと光ったのは水面なのか砂の粒なのか。そんな曖昧な景色だけれど、心地よい海の音がしていた。そこに、風景の上部からドロっとしたインクが垂れてきて、音にもノイズがかかったようになる。ジャキジャキしたそれは、だんだんと砂嵐になった。なんだか無駄に詳細に覚えていて、かなり長いこと黒ずんだ砂嵐を見ていたように感じる。
【18日目】作成時間 7:11
平方根の授業をしていた。√16の平方根は？とか引っかけにしか感じないやつ。4, ±4, 2 などの誤答は想定内だが、〈子どもH〉が、±√√16 という解答をした。「これはきれいにできるから」と言ったが「二重根号の外し方は習っていないから、今はこのままでいいのでは？」と反論をしてきた。二重根号とはいえ、これは簡単に外せるだろ？と思ったが「別に、√(5+2√6)だって開けるのに、今はこのままで良いと言っていて、√√16はダメだとか、匙加減が不明だから、この問題は二重根号の授業をしてから扱うべきでは？」と言われて、なんだか納得した。
【19日目】作成時間 9:17
深海のような場所に浮かんで、周りが暗くなっていく中で、歌が聞こえてきた。その歌が良かったものだから、これを書く前にボイスメモに残した。歌詞もついていて、
ボストーク湖に眠る
未知なる命は
暗く狭い世界にいる
それでこそ神秘だ
筆を洗ったバケツの中
絵の具をぶちまけただけの紙の上
差をとったら私の意思を知れる
モデュロールを気にする
基地にした内側
暗く狭い世界を創る
私だけの満足
刻々と消えていく
四季を模した音の上
文字列に意味さえ
感じないが神秘だ
今すぐここであなたを見せて
心の澱を怯まず触ってみて
地の果ては恐ろしい場所だろうか
今でも覚えているわ
眠りについた日を
筆を洗ったバケツの中で
絵画が丁寧に描かれる
そんなボストーク湖の奇跡たちに
暗く狭い部屋に埋もれて
今日もキスをする
って感じだったけれど…。少し冷静になってきて考えると、曲自体があまり良くないかもしれない。
大した曲ではなかったけれど、今朝は夢の中で作曲までできたし、このくらいでブログにしようかなと思ったんだ。
何回か失敗もあったものの、夢を並べてみて思うのが、明らかに悪夢が多い！びっくりして飛び起きるなんて、子どもじゃあるまいし、こんな頻繁にやってるのおかしい気がするなぁ。
それから、謎の世界観の自分が出てこない夢とか、なんなんだろうな。こういう夢は見る人が少なそうな気がするんだけど、どうだろう？日常生活でなんも考えてないから、変な空想の世界に行ってしまうのだろうか。ちょっと恥ずかしい要素な気がする。
それにしても、夢日記を付けてみて、一番変わったのは、夢の記憶の持続時間が伸びたことなんだよね。最初のうちは、すぐにスマホを開いて頑張ってどんどん書いても、次から次に忘れていってしまうような感覚があったんだけど、慣れてくるとゆったり頭の中で反芻しながら書けるようになったね。
こんなよくわからない記事を読んだそこのあなた！大丈夫？もしかしたらこれも夢なのかもしれないね。