私は小学校の頃、歯磨きがうまくなかったため、よく歯医者さんにお世話になっていました。ある時、私は小学校側の歯科検診で虫歯があると診断され、いつも行っていた歯医者さんで治療してもらったのですが、乳歯が永久歯に生え替わる年頃でもあったので歯の全体の様子を見るためにレントゲンを撮ることになりました。すると、ちょうどまだ乳歯の前歯の下から永久歯が出ようとしているにもかかわらず、乳歯が邪魔をして永久歯が変な生え方をしかけていることがレントゲン画像から分かりました。そこで歯医者さんは、これからを考えると乳歯である前歯を抜いて永久歯を少しでもまともな位置に出させようと提案し、あれよあれよと麻酔処置をして乳歯の前歯を抜くことになりました。私はそれまで、まだ歯茎に注射をされて歯を抜くということを経験したことがなかったのでとても怖かったのですが、泣きべそをかいている間に注射を打たれ歯を抜かれました。抜いた後は口の中に血の味が広がり、ティッシュで口を押さえるとティッシュが血に染まってしまったり、などなかなかの血みどろ状態で怖いという思いがありました。しかし同時に、あまりにショッキングすぎた出来事で頭が困惑していたためか「同い年の子がしたことがないような凄い体験をしてしまった…」という謎のランナーズハイのような状態になりました。