今年の24時間テレビのテーマは「つなぐ」。様々な人々の挑戦で様々な人に繋ぐ思い。

実は、今年のよさこい祭りでも絆を繋ぐドラマが生まれました。


とらっくよさこい(ちふれ)


昨年10月中旬に解散を発表した人気よさこいチームとらっく「一般社団法人高知県トラック協会」が、今年の夏、クラブチーム「とらっくよさこい」として再出発を果たしました。それまでには様々なドラマがありました。



とらっくは、高知県トラック協会が運営母体となり1990年に初出場。2003年に念願の初受賞を果たし、その後も銀賞を2回、金賞を7回受賞、さらに2011年から2年連続でよさこい大賞を受賞しました。衣装の仕掛けや演出などで注目を集める人気チームに成長しましたが、昨年10月に運営組織だった高知県トラック協会の経営環境の悪化により、昨年11月の龍馬生誕祭でよさこい祭りにおける広報活動を終了する事を発表しました。その後もスタッフや踊り子らがクラブチームとして再出発するにあたり「とらっく」の名称存続を求める署名活動を行いました。2万人以上の署名が集まったものの、トラック協会側からの回答もなく、無視をされたそうです。それでも中心メンバーは諦めませんでした。昨年末、クラブチームとして「とらっくよさこい」を旗揚げし第62回よさこい祭りへの初出場を目指して活動を開始してきました。当初は参加が危ぶまれていましたが、3月から5月にかけてインターネットで寄付をした人に手ぬぐいや楽曲CDを送るクラウドファンディングで資金を募ったり、スタッフが地元企業を回り支援を呼びかけました。なんと、大手化粧品会社のちふれ化粧品とのトップパートナー契約を結び、目標の300万円を上回った309万3000円が集まり、危機を乗り越え出場が決定しました。しかし、6月中旬のよさこい祭りの追手筋出番を決める抽選会で、くじ引きに外れてしまい、追手筋本部競演場を踊れなくなってしまった事からよさこい大賞、金賞、銀賞の本部審査から外れてしまいました。6月下旬から県内各地で練習が始まり、よさこい祭りが始まる1週間前からは、休みも無く夜遅くまで練習をしていたそうです。そして本祭初日。菜園場競演場からスタートし150人で揃った演舞を披露しました。テーマは「御喜楽繋々(けいけい)」支援してくれた人々との繋がりに感謝、そして、これからにも繋がる舞を見せるという思いが込められています。曲の中にも「黄昏色を日暮れととるか夜明けととるか」などとチームの再起を盛り込んだ曲となっています。沿道の人々からも「よいさ!ほいさ!」「おかえり」などと声援を受けました。11日のはりまや橋競演場の踊り始めでちふれ化粧品の片岡社長も参加し、踊り子に熱い声援を送りました。踊り子は全員ちふれの口紅を使用して踊っていました。最終日の後夜祭に参加するには「地区競演場連合会奨励賞の受賞」が絶対条件でした。しかし11日午後の最後のはりまや橋の演舞で代表から「皆さんを明日踊らせる事はできませんでした」と受賞を逃した事を告げました。でも、沿道の方々を魅了し、素晴らしい演舞を見せてくれた事に間違いはありませんでした。厳しい練習に耐えた踊り子さん達も、入賞はならなかったものの「やりきった」という達成感を感じたのではないのでしょうか。でも、よさこいは賞だけが全てではありません。練習の成果を発揮し素晴らしい演舞を見せる事です。とらっくよさこいはまだまだ終わりません。次の目標に向かってひたすらに走りつづけます。



どうか届け、この想い・・・


とらっくよさこいは、まだまだ終わらない。 次の夢に向かって・・・・