それから、しばらく時間が経ち、避難所の教室では、段々寝る人も多くなってきた。
寒くて、怖くて、眠れない。
そんな時、外から大きな音が聞こえてきた。
誰かが「石油タンクが爆発したぞ!」と言った。
起きていた人達は、皆一斉に窓に集まって、遠くの火災なのに、火がハッキリと見えるその状況を見ていた。
そんな中、あの石油タンクがある場所は、息子の避難している場所付近じゃないのか?という不安が強くなり、息子の居る避難所に火災が蔓延してしまったらどうしよう!と、居ても立ってもいられなくなった。
でも、どうする事も出来ず、頭の中に浮かんでくる最悪な状況を「大丈夫…大丈夫…」と自分に言い聞かせて、気持ちを落ち着けるしかなかった。
きっと、もう真夜中なんだと思う。
イビキをかいて、ぐっすり眠っている人もいて、非常時でも、きちんと眠れるメンタルの強さをとても羨ましいと思った。
私も、明日がどうなるか分からないから、休める内に休もうと眠る努力をしたけど、ダメだった。