私は仏教で言うところの涅槃を経験することが出来ました。

 

私が理解した涅槃というのは思考が一切ない無思考の世界です。

 

その状態は誰もが少しは経験したことがある世界だとは思いますが、大概の人々はそれに興味を持ちません。

 

無思考はつまらないものだと思い、煩雑な思考に戻っていきます。

 

私たちは常に煩悩の中にいると言えます。

 

例え、何もない空間、例えば精神病院に併設されているような隔離室などにおいてさえ、私たちは静かにすることが出来ません。

 

それは、絶えず思考が止まることがないからです。

 

何もない空間でさえ、私たちは悩まされることになります。

 

身体的に安全な領域にいても、心が静寂を経験しない限り安楽に過ごすことは出来ないのです。

 

無思考がそれを可能にします。

 

絶えず問いを発している思考を止めることが出来た時、涅槃の境地が訪れます。

それは、今ここにあるのです。

 

思考は悪ではありませんが、殆どの人間が思考の使い方を知らないので、問題の中で過ごすことになります。