思い返してみますと、親に、先生に、職場のボスに、どのような権限があって、そんな命令をするのかと、思いっきり、反抗していました。
立ちはだかる、大きな壁を乗り越えるために、涙を流しながら、たとえ、思い通りにならない世の中でも、私の心は、自由なんだって…、どんな壁だって、風は、乗り越えていけるんだって…、そう、希望の歌を、歌っていたのです。
そのうちに、自分の思い通りにならなくとも、冷静に考えたり、観察したり、過去を引きずることなく、歩むことができるようになりました。
重要だと思うのは、反抗するな…!と、力で押さえつけられたのではなくて、どこまでも、どこまでも、優しかったから、私にも、優しい心が芽生えたと、いうことでした。
暴力には、暴力の連鎖しか生まないけれど、優しさは、優しさの連鎖を生むだけではなくて、暴力で傷ついた心でさえ、癒してくれると、信じています。
傷ついて、自分を取り戻すために、反抗しようとするのだから、反抗することに、目を向けるのではなくて、もともとの原因である、傷ついた、ということに、焦点をあわせられたなら、一緒に、立ち直ろうよ、と、声をかけることができたら、と、私は、私に、さらに、さらに、優しさを求めずには、いられないのでした。