明けましておめでとうございます。
正月早々、奇妙な話でスイマセン。

僕が小学2年生の時。夏休み前の学校で体験した話。
給食を食べ終えた昼休み。
二階の校舎の廊下から何気なく外を眺めていた。すると民家の屋根の50メートルほど上空を、楕円形に輝く飛行物体がゆっくりと旋回しているのが見えた。
ゆ、UFO?真っ昼間にこんなに堂々と飛んでいいのか?
驚いて見ていると、太陽光線の反射から抜け出した飛行物体が、本当の姿を現した。

それはただの飛行機だった。そう、ただのジャンボ旅客機。
でもオカシイ。ジャンボ旅客機がこんな低空飛行をしていいのか?
1番オカシナ点は、そのジャンボ旅客機はセスナ機ほどの大きさだったのだ。

小さなジャンボ旅客機が、民家の屋根のすぐそばを、ゆっくりと旋回している。
奇妙なことに、エンジン音が全く聞こえない、静かに飛んでいる。

セスナ機ほどの大きさで、エンジン音がしないということは、これはハングライダーだ、そうに違いない。
よく観察して見ることにした。
しかしその飛行機は、どう見てもジャンボ旅客機にしか見えない。
ジャンボ旅客機そっくりのハングライダーが開発されて、それの試験飛行なのか?
それにしても、こんなに低いところを飛んで、法律に違反してないのか?墜落したらどうするんだ?
見ている僕のほうが怖くなってしまった。

僕の心配をよそに、小さなジャンボ旅客機は、あっという間に雲の中へ消え…たりはしなかった。
その小さなジャンボ旅客機は、低い高度を保ったまま、悠然と飛び去っていったのだった。

部屋の中 人間に
飼われてる 猫ならば
悩みなど何もなく 鳴いていればいいけれど

わたしは野良の運命に産まれた
雀を追いかけて生きろと言われた

野良はッ!野良はッ!
気高く鳴いて
野良はッ!野良はッ!
野生に散る

どの冬が巡る時 
散って逝くわたしだろう
コタツなど望めない
野良猫の身だけれど

わたしは野良の運命に産まれた
ネズミを追いかけて
生きてく いつでも

野良はッ!野良はッ!
気高く鳴いて
野良はッ!野良はッ!
野生に散る
高校時代、空手部の友人から聞いた話。

ある日曜日、彼は空手大会に出場して上位入賞を果たした。意気揚々として帰路に着く途中、時刻は夕暮れが終わる頃だったという。

ある一軒家の前を通りかかると、「ごめんって言えよッ!」
甲高い怒鳴り声が家の中から何度も聞こえてくる。もしかしたら児童虐待かもしれない。正義感が湧いてきた彼は、思い切ってその家のチャイムを鳴らすことにした。

するとドタドタという大きな足音が聞こえて玄関のドアが開くと、中から小太りの男が四つん這いの姿で現れた。
黒い上下のジャージに、顔にはなぜか豚のラバーマスクを被っている。
「ごめんって言えよ」男は彼に向かって怒鳴り始めた。
しかしよくよく聞いてみると「ごめんて言えよ」ではなく、「お面とってよ」と男は言っているらしかった。
怖くなったので彼は走って逃げた。

後ろを振り返ると、男が四つん這いのまま凄いスピードで追いかけ来るのが見えた。
彼は逃げるのを止めて、豚マスクと対決することにした。

豚マスクは彼の前で止まると、お面とってよッ!お面とってよッ!としきりに叫んでいる。言われるまま、彼は男から豚のマスクを剥ぎとった。

男は丸顔でおかっぱ頭だった。タレ目で低い鼻、分厚いクチビル。そしてなぜか眉毛が無かった。
走ったせいで男のジャージのチャックが下がり、胸元がはだけていた。膨らんだ胸とブラジャーが見えた。そいつは女だったのだ。

「お面被せてッ!お面被せてッ!」女がまた叫び始めた。彼は気味の悪さに我慢できず、女の胸を足で押すように蹴った。「ぎゅッ!」変な呻き声を出して女は仰向けに倒れた。

裏返しになった亀のように手足をバタバタさせている。「起こして、起こしてッ!」と叫ぶ女を無視して、彼はおもいっきり走って逃げた。女はもう追いかけて来なかったという。