池上永一さんの『テンペスト』を読んでいます。
テンペスト 上 若夏の巻/池上 永一
¥1,680
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辞書のような厚さの本、しかも上下巻という眩暈のするような長い小説ですが、
これは、と思ってしまうほど、余りの面白さに面食らうほどに、面白いです。

池上さんの『風車祭』(カジマヤー)を読んだのは大学生の頃。
当時の私にとって沖縄は「バンザイクリフ」とか「姫百合の塔」とか正直怖いだけのイメージだったのですが、
池上さんの小説を読んで、沖縄って自由奔放な土地なんだなぁと、沖縄の新しい一面を知りました。

「エメラルドグリーンに輝く海、切り立った崖から海を眺める乙女の黒髪を流す風」。
このモチーフが複数の小説で繰り返し用いられているような気がするのですが
その沖縄の豊かな自然、何もかも包みこむような大らかな雰囲気に魅せられて、
一度行ってみたいなぁ、と思っています。

(沖縄に大きいゴキブリさえいなければ、ぜひとも喜んでいくのですが…。
リュウキュウゴキブリは恐ろしい大きさということで、二の足を踏んでいます。)

「~さぁ」と笑うおばあちゃんの方言も大好きです。

『テンペスト』は最後の琉球王朝を題材として、首里城を舞台に主人公たちが大活躍するわけですが
首里城に是非とも行ってみたい、と思いました。

まだ上巻を読了したばかりで、明日下巻を読もう、と思っています(長いので読み終えられないかも)。
めちゃくちゃ楽しみです。
伊坂幸太郎さんの『モダンタイムズ』を読みました。
モダンタイムス 特別版 (Morning NOVELS)/伊坂 幸太郎
¥2,835
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***あらすじ***
29歳、エンジニアとして働く渡辺は、妻から浮気の疑いで拷問にかけられていた。
なんとか拷問から逃げたものの、翌日の仕事では奇妙な案件を任されてしまう。
前任者が失踪するといういわくつきの仕事だ。
前任者が置いていったカセットテープ、相手先の意味不明なプログラムを解読すると、
三つのワードが浮かび上がってくる。
『播磨崎中学校』、『安藤商会』、そして『個別カウンセリング』。
このワードでネット検索した者には、恐怖が訪れるシステムになっていた。
上司は自殺、前任者は失踪、後輩は婦女暴行事件の犯人にされてしまう。
渡辺もまた例外でなく、新たな、妻とは異なるルートの得体の知れない者から命を狙われてしまう。

「勇気はあるか?」

攻撃的な妻の疑惑をかわしつつ、少ない勇気をふりしぼって戦う、渡辺の奮闘の物語。
*********

ご指摘頂いたように『魔王』の続編になります。

『魔王』を読んでいなくても、面白いと思います。

奥様の佳代子さんや、小説家の伊坂好太郎さんなど、個性のある人物が多く登場します。
伊坂さんの小説に隠された真実をあっさり見抜く慧眼をお持ちなのに、
見境いなく夫の浮気を疑う佳代子さんが面白かったです。

分厚い小説ですが、軽快なテンポで全く重たさを感じさせないのはさすがです。

そして最後の終わり方もなかなか良いなぁと思いました。

ただ、伊坂幸太郎さんの作品としては、やはり『ゴールデンスランバー』のほうが面白いだろうと思います。
あくまで好みになりますが。

軽いですが、伊坂が志半ばで亡くなってしまうところは感動しましたし、
全編において繰り返し訴えられている部分はは国家の真実を見抜いていると感じたので
その部分を理解するために、もう一度よく読んでみたい、と思いました。
☆3.5
スタバからインスタントコーヒーが新発売☆されたようです。
5袋で450円という、デフレを無視した価格設定ですが、とりあえず今日飲んでみました。
1杯飲んで、美味しかったので、もう1杯飲みました。

結果…、お腹がいたくなりました…。スタバのコーヒーは強いですね~。
海外のスタバよりも弱い、という話なのですが、いやいやいや、日本人には強いっすよ~。

残り3袋の処分を考えあぐねています汗

そんなわけで(どんなわけで?)、有川浩さんの『阪急電車』(短編集)を読みました音譜

阪急電車 (幻冬舎文庫)/有川 浩
¥560
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***あらすじ****
いつも使っている電車のなかで、征志は見覚えのある女性をみつけた。

征史は週1で図書館に通っているが、以前、征志が借りたかった本を目の前で借りていった人がいる。
その彼女だ。
彼女のほうではもちろん征志のことなど知るはずもないけれど、彼女もまた頻繁に図書館を利用しているようだ。
そして、彼女が読んでいる本は大抵征志が気になっていた本で、
いつの間にか一方的にライバルのように感じていた。

その彼女が隣に座っているので、征志は妙な気分で借りてきた本を読みだした。
一方の彼女はわくわくするような笑顔で、外の景色を眺めている。
何だろう? 釣られて征志も外をみて、「あ?」とおもわず声をあげていた…

大阪を走るローカル電車での、いくつもの出会いの物語。
**********

心温まる可愛い作品集です。来年映画化も決定されているそうですね。

どの登場人物も何か特別な能力があるわけではない、ごく普通の人たち。
その人たちが、喜んだり楽しんだり怒ったり悲しんだりする、ごく普通の出来事の物語。

人物にすごく親近感がもてるので、同じ目線でストーリーを楽しむことができます。
それに、どの人物も本当に魅力的。こんな友達がほしい!って思ってしまいました。

自衛隊三部作の『海の底』(巨大なザリガニが日本を侵略する話)を読んで、うーん…と思ってしまったのですが、
この作品なら素直に楽しむことができそうです。

☆3.5
道尾秀介さんの『ソロモンの犬』を読みました。
ソロモンの犬 (文春文庫)/道尾 秀介
¥610
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***あらすじ***
突然の雨に駆けこんだ喫茶店で、秋内は、友人の京也、ひろ子、智佳と再会する。
彼らとコーヒーを飲みながら、秋内は二週間前の事件を思い出していた……

大学デビューを狙っていた秋内は未だ彼女もできず、同級生の智佳に片想い中のまま、二年目の夏休みを迎えていた。
京也、ひろ子が陰ながら応援してくれているのに上手に誘えない、そんな自分に落胆を感じている。
(今日もひろ子の誘いでせっかく智佳に会えたのに、バイトの呼び出しで殆ど話せなかった…。)
がっかりしながらバイトに向かう途中で、秋内は交通事故を目撃してしまう。
大学の助教授である椎崎鏡子の息子、陽介が、飼い犬のオービーに引きずられて、トラックに巻き込まれてしまったのだ。
偶然なのか、その現場には京也、ひろ子、智佳も居合わせていた。
それからしばらくして、鏡子も自殺してしまう。発見したのは京也だった…

「一度、ちゃんと話し合うべきなのかもしれない」
喫茶店に降りしきる雨の音が響く中、三人を見まわしながら秋内はつぶやいた。
「この中に、人殺しがいるのかいないのか」

この2つの死は単なる交通事故、そして自殺なのか? それとも、誰かによる恣意的な殺人なのか?
*********

伏線が多いです。
余りの多さに、読み終わったときに、えー、ここにも伏線があったのー?とびっくりしてしまいました。
まさかおじいちゃんまでもが伏線になるとは思わなかったです。すごいなぁ。

陽介少年の悲しい死によって、登場人物それぞれの抱える弱さや脆さが表れてきます。

お金持ちでカッコよくて何でもできる京也が、本当は抱えきれない寂しさを隠していたときは、さすがに悲しくなってしまいました。

最後は軽やかに終わりますが、それは終わりではなく、始まりを示唆しています。

青春小説のテイストもありつつ、優秀なミステリーです。
これは事件なのか、事故なのか、最後まで分からないのも醍醐味でした。

☆4

東野圭吾さんの『毒笑小説』(短編集)を読みました。

毒笑小説 (集英社文庫)/東野 圭吾
¥630
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個々が独立した短編集なので、あらすじは省略。
いずれの作品も、低俗でブラックユーモアたっぷりな短編集です。

TV「世にも奇妙な物語」で登場した「殺意取扱説明書」も入っています。

こういう話もかけたのかぁ、と意外でした。こういう話のほうが、くらーいミステリーよりも好きだなぁ。
少し星新一に似ているような雰囲気ですね。

個人的には「誘拐連絡網」が好きでした。

読みやすくて、あっという間に読み切ってしまいました。これは面白いです。

☆4