2019521日に弘前市の禅林街にある盛雲院に見学に行った。最初に見学したのは位牌堂で、かなりコンパクトな位牌が多く、一つ一つが豪華な作りになっていて、位牌が並んでいる真ん中に、お坊さんの像が立っていた。先祖代々から祀っており、戒名紙も貼られている。位牌堂は神秘的な雰囲気が漂っていて、自分も死んだらこういう感じで弔われるのかと考えていた。

 次に見学したのは坐禅堂で、禅林街では唯一盛雲院にだけ坐禅堂があるらしく、観光マップにも乗っていて、コンベンション協会の仕切りで人数が集まれば月に一回程度は坐禅会が行われている。大体修学旅行生などは30分くらい座禅を行うそうなのだが、本当は半日かけて行われるそうで、自分も座ってみたが30分くらいなら大丈夫そうだと思った。坐禅堂自体がリラックスできるような場所で、座布団も敷いてあり不思議と座っていられるような気になってくる。

 最後に盛雲院の成り立ちについて住職の妹さんにお話を伺った。盛雲院には約1000件ほどのお墓がある。共同墓地もあり、盛雲院では「無縁墓地」ではなく「有縁墓地」と呼んでいて、命の塔を立てて壇家さんだけを受け入れている。禅林街中には共同墓地に壇家さんだけでなく、どなたでも受け入れているところもあるらしい。

 また、四十九日には弘前では餅、青森では団子を、50個作り1個は餓鬼に与え残りを添える文化や、三玉と呼ばれる文化についても教えて頂いた。三玉は年末とお盆におにぎりを3個作って備える文化で、お盆には赤飯で作る。昔はお米が貨幣だった名残から広まった文化らしいが、盛雲院では一度に45キロもお米をたくらしく、大変だと言っていた。

 最近では、どこのお寺でもデジタル化が進んで名簿などの管理を行っており、時代の流れに上手く乗っかって行かないと生き残れないと考えているらしく、信仰を持たない人が増えて困っているとも言っていた。自分も信仰が無いというより考えたことも無かったので、自分や親の死後のことを考える必要があると学ぶことの出来る一日だった。

 

弘前学院大学  社会福祉研究科二年  折井