もうひとつのOne Love Ⅳ 第35話 | しおりの妄想小説 ~嵐~

しおりの妄想小説 ~嵐~

大好きな嵐さんの妄想小説を書いています。







亮太side―






“やべぇ…!弱っている姐さんがスゲー可愛い♪フフ”
なんて冗談を言ってはみたものの、俺は…






ずっと彩を見てきたから、本人の意思とは関係ないところで何かが起こりうるんだということが頭を過ぎる。
物騒な世の中だし、用心するにこしたことはないと…






俺の後ろに彩と姐さんが並んで続いて、3人でビルの入口へ向かって歩いて…






一瞬キラリと何かが光ったのを感じた次の瞬間…






“危ねっ!!!”






さっきの大学生がナイフを翳し、俺らに向かって勢い良く近づいて来たから…






咄嗟にすぐ傍にあった姐さんの腕を引き寄せて…






姐さんを抱きしめた俺。






“彩!!!!!!”






同時に彩も引き寄せれば良かったと後悔する。






彩はその大学生を避けようと身体を反らした次の瞬間、腕を掴まれもみ合う形に…






突き飛ばされてすぐ傍の壁に頭をぶつけたように見えた。






{キャー!!!!!!!}
という誰かの悲鳴と共にすぐに警備員が取り押さえに来て…






それ以上の騒ぎにはならずに済んだ。






姐さんは無事。






彩は?






“彩?”


〈…〉


“大丈夫?”


〈うん…〉






痛ってぇ…






タラタラと赤いものが流れていく俺の腕。
単なるかすり傷だから…心配しないで?






姐さんのせいじゃない。
きっと姐さんのことだから、また自分を責めるだろう。
女の子が傷付くのは…見たくないんだ。






ギュッと抱きしめる腕の力を更に強くする。
後で櫻井さんに怒られても、もういいや。






取り押さえられた大学生はすぐに警察に引き渡された。






どんな事情でこんなことになったのか…俺にはその理由はわからない。
きっと一方的な…理不尽な感情だろう。
人間なんて所詮そんなもの。
自分の都合良く解釈をする。
たまたま巻き込まれただけだから…






どうか…姐さんの笑顔が失われませんように…






“…っ!”
やっぱ痛ぇな…






「何で…?」


“大丈夫だから…”


「でも…何で…?」


“美紗ちゃん?”


「でも…」


“とにかく病院に行こう?”






救急車に乗った。
生まれて二度目だな。
久しぶりのこの感覚に鳥肌が立った。






腕を胸の前でクロスして、自分で自分を抱きしめ小さくなる姐さん。






やっと元気になったのに…






とにかく今は…






姐さんを無事に櫻井さんの元に渡さなきゃな…






まずは姐さんの足を診てもらって、それから…






“ここで待ってて”


「うん…」






俺は自分の手当ての為に一旦姐さんから離れた。






“全然こんなのかすり傷なんで大丈夫です。フフ”
そんな冗談を医者に向かって言った。






俺は全然平気。
もしかしたら、ヒロ(奥さん)に無茶しないでって怒られるかもしれないけど。フフ






彩は…
頭を打ったからたぶん詳しく検査するだろうな。
でもちゃんと意識もハッキリしていたし、大丈夫。
きっと大丈夫。
彩だって絶対気にしてるはずだから…
姐さんが気にするであろうと気にしてるはず。






手当てを終え、待合室を覗くと姐さんがいない。






“すいません、ここにいた人は?”






再び鳥肌が立った。






急いで教えられた病室まで走ると、ベッドで眠る姐さんの顔があって。
規則正しい呼吸と…
綺麗な寝顔。






ホッと胸を撫で下ろした。






少し休んだ方がいい。






ゆっくり休んで…






すぐに櫻井さんも来るから…