私は…何が起きているのかわからなかった。
ただ…
潤くんからは週刊誌に記事が出ることを聞かされて…
事実ではないことを説明されたの。
『しばらく逢えないけど…
心配すんなよ…?
万が一誰かに何か聞かれても何も答えなくていいから…』
「うん…」
『彩…ごめんな…』
「ううん…」
『我慢ばっかだよな…
本当ごめん…』
「潤くん…」
『逢えないけど…電話…するから…
彩も何かあったらすぐ電話して来いよ…?』
「うん…」
今までだって、週刊誌の記者さんに追いかけ回されたり、実際記事にされたり…
無かったわけじゃない。
今回も大丈夫…
潤くんがそう言うんだから大丈夫…
そうでしょ…?
でもね…
やっぱり無理させてるなぁ…って。
「潤くん…?」
『ん…?』
「無理…しないで…?」
『無理なんかしてねーよ…
んなの、心配すんなって…
それより、ちゃんとメシ食えよ…?』
「うん…」
『あ、パンは禁止な…?』
「えっ?」
『米を食え、米を…フフ』
「ん?何で…?」
『だから…あのパン屋に行くなっつーことだよ…///』
「あ…そっか…フフ」
『「………フフフ」』
潤くんはいつだって優しい…
あったかいの…
ねぇ…潤くん…?
私に何が出来る…?
今の私に…
〈彩…?今なんか変なヤツに彩のこと聞かれたぞ?〉
「えっ…?」
〈今、門の前にいる。
ほら、アイツ…いかにも怪しくね?〉
「タケルくん…何か聞かれた…?」
〈彩がここで働いてるか?とか…
どんな先生か?とか…
彼氏はいるのか?とか…
何か変なストーカーとかじゃねぇの?警察行く?〉
「いや…」
案の定、翌日には私の職場にも来た例の人。
きっともう調べ尽くしているに違いない。
そっか…
みんなに迷惑かけちゃうね…
私の所為…
そっか…
そっか…
そっか…
ネットでは潤くんと楓さんとの噂話で盛り上がっていた。
楓さん…
潤くんのこと、大切な人ってブログに書いてたし…
気になってわざわざPCを開いてしまう私も私だけど…
潤くんも大変だね…
TVに映る潤くんは…
たくさんのことを抱えてるのに、そんなことを微塵も感じさせない笑顔…
この世界で生きるには色んな犠牲が付き物。
今までだって散々犠牲にしてきたんだもんね…
潤くん…
もう…
これ以上…
苦しまないで…?
私は…
嵐を守りたい…
潤くんがずっとずっと大切にしてきたものを…
守りたいんだ…