「もしもし…?」
『もしもし…?今どこ…?』
今までこんなにもあなたの声を愛おしいと思ったことはなかった…
『すぐ行くからそこで待ってて…』
あなたは言ったの…
『ばーかっ…』
あなたの指が私の髪をなぞる…
逆立った私の心はきっとすぐにはあなたを受け入れられない…
だってあなたも私の嫌いな男…だから…
でも、カズはちゃんとわかってる…
私を宥めながら…
見つめながら…
少しずつ心の距離をはかって…
警戒した私を溶かしていく…
決して逞しい腕ではないけれど…
私を包むその腕はとても温かくて…
心地好い…
『だから、いい加減素直になんなさいよ…?』
「えっ…?」
『俺っていうこんなにいい男が傍にいんのに…』
思いもよらぬその言葉に、私は一瞬にして身体が熱くなった…