沙織side―
鹿児島に来て1週間…
会社が用意してくれたウィークリーマンション…
いつものようにコーヒーメーカーのスイッチを押す…
部屋中に広がるコーヒーの香り…
私ね、今までコーヒーがちょっと苦手だったの…
だけど雅紀と付き合うようになって、毎朝コーヒーを飲むようになった…
コーヒーの香りを嗅げば雅紀と迎えた朝を思い出して…
苦手だったコーヒーの湯気の向こうに雅紀の笑顔があって…
すごく落ち着く…
今日もこの香りとともに雅紀を想って…
離れてみて、私はやっぱり雅紀のことが大好きなんだって…
会いたくて会いたくてたまらないんだって…
ごめんね…雅紀…
私、こんなに重い女だったなんて自分でも気づかなかった…
雅紀のこと好きすぎるんだ…
今まで何で二番目の女を演じてきたかわかった…
のめり込んでしまう自分を見たくなかったの…
だから二番目の距離が調度良かったんだ…