「Dear Piano」加林あき子の音日記

 映画「グリーン ブック」と「私は、マリア・カラス」を観ました。(…って、3月と4月の上旬の話。書くのが遅いのです💦平成中に書きましょう!)
どちらも音楽家が出てくるので、どうしても観たかった映画でした。

「グリーン ブック」は1960年代のアメリカ
NYカーネギーホールの上に住むジャマイカ系アメリカ人ピアニスト ドン・ドクター・シャーリーとイタリア系アメリカ人ボディガード兼運転手のトニー・ヴァレロンガ、対象的な二人がアメリカ南部をコンサートツアーで周るお話なのだけど…
人種差別や人の固定観念やそれら格付けをする人間の愚かさや、またそれに立ち向かう人や諦めの人、そんな姿、そういう重いテーマを突きつけられる。
でも、笑える場面もたくさんあり、気軽に観られるのだけど、やっぱり後で考えさせられるもの。

タイトルのグリーンブックとは、黒人が泊まることのできるホテル、食事ができるレストランやバー等が記されている本のこと。
当時のアメリカでは、このガイドブックを頼りに旅をしたそう。

ホテル、レストラン、乗り物、トイレ等、生活のあらゆる場面で差別があったこと……社会の授業で習いますが、やはり映像としてこうして目にすると とても辛く、また人間の悍ましさを感じます。

実は、映画を観るまでは、そういう黒人専用のガイドブック、つまり、グリーンブックを作る事の方が差別を助長するのでは?と思ってた私でしたが、すぐにそんな甘いものではないとわかりました。
その差別とは、ちょっと嫌な思いをするようなものではなく、もう命の危機 生死に関わるということ。命を守る為にグリーンブックが頼りの本だった。

そのグリーンブックは、劇中でも緑の本でしたが…
私は、安全な本、この本に書かれている所は安全ですよ、という意味の緑だと解釈していましたが、これはグリーンさんがまとめた本であること、つまり人の名前であることをブロ友さんの記事で知りました。

グリーンさんがこのような本を作らなければならない程、当時の差別が命をも脅かすものだったということ。この本が黒人にとってのボディガードであったことがわかります。

で、一方、当時一見優位に立っているかのような白人ですが…
こちらもそんな単純ではないことがわかります。
ボディガード兼運転手のトニー・ヴァレロンガは、イタリア系アメリカ人。
ヴァレロンガというイタリア系の名字は英語発音しずらいという理由で簡単な名字に変更を勧められますが、キッパリ断るシーンがあります。
他にも、イタリア料理において主食であるスパゲッティを蔑まされたり…
人種差別が 黒人vs白人 という単純なものではなく、白人の中での差別というものも感じました。

人には皆、自分のルーツやアイデンティティがあります。それぞれお互いを認め合い尊重することの大切さを認識させられる映画でした。

この映画を一番観て欲しい人は、トランプ大統領でしょう!


「私は、マリア・カラス」
〜マリアとして生きるにはカラスの名が重すぎるの〜
という副題が重く刺さります。

マリア・カラスは、もちろんあのマリア・カラス。20世紀を代表するソプラノ歌手です。
こちらの映画は、本人の演奏映像やプライベート映像、関わった人達の映像を元に作られたドキュメンタリー。

20世紀を代表するソプラノ歌手…といっても、当時の活躍やファンの熱狂ぶりをリアルタイムでは知らない私…。
この映画を観たことによって、これからカラスのCDを聴く時、時代を巻き戻し、違った味わいを感じられそうです。

劇中 “私は幸せも不幸も選べない…” とマリアが言うのですが、
以前レッスン中に師から言われた言葉を思い出しました。その時は、ん〜そうかなぁ〜と思いましたが、
先生はマリア・カラスのような世紀を代表する音楽家目線での話をなさったのだと。そういうレッスンを私にしてくださっていたという事。

これは「グリーン ブック」のピアニスト、ドクター・シャーリーにも共通すると、2つの映画から感じたことでした。


写真は「私は、マリア・カラス」が上映された徳島市内の映画館ufotable前で撮ったもの。
もしや、上の方に映り込んでいる絵が気になる方はこちらを↓(ㆁωㆁ*)
まぁまぁ聖地です(•ө•)

「マチ★アソビ」2019.5.4(土)~5.6(月)
マチ★アソビ期間中はコスプレokです(^^)vお好きな方はどうぞ♡

と、ちょっと話それましたが…
「私は、マリア・カラス」は、このufotableで全国から遅れること○ヶ月?…
一週間だけ上映してくれたのです。
田舎なので半分諦めていたのだけど、観られて良かったです(^_^)v

カラスのような超有名歌手やピアニストは、華やかな面ばかり取り上げられるけど、実際はすごく厳しい練習とレッスンを積んでいる。
全然ぜーんぜん違うけど、私も真摯に音楽に向かっていきたいです。





スタインウェイとともに無限の喜びを〜
徳島ピアノ教室♪小松島ピアノ教室