決して友達がいなかったわけじゃない。

そこそこ、周りには賑やかだった。

だけど、思春期の学生というものは残酷なもので、

周りに溶け込む努力をしないと受け入れてもらえなかった。

そういう世界が嫌だったし、そんな努力を惜しみなくしている自分も嫌だった。

 

周りが好きなものは私も好きになったし

周りが嫌だといえば私も嫌だと言ったし

周りが彼氏を作れば私も彼氏を作ったし

好きでもない人にバージンを捧げたし

ほんと、思春期の女子ってそんな感じ。

 

だけど、心の奥底では

そんな周りにも自分にも嫌気がさしてるから

とことん自己肯定感が削られていった

 

周りに合わせようと

どんどん帰宅時間が遅くなる私を

門限で縛り付ける父との関係も悪化していった

 

絶え間なく喧嘩が続いたし

学校と家庭での怒りをぶつける方法も分からなくて

暴力でしか解決できなかった私に警察がきたこともあった

 

湧き上がった怒りを抑えるために

自分を傷つけることしかできなくて

リストカットもしたし壁を殴って拳の軟骨も変形した。

今思えば自分を見失っていたし、

そんな自分との向き合い方が分からなくて

途方に暮れていたんだと思う。

 

お手本となる母親は家庭にいなかったし

褒めてくれる人も慰めてくれる人もいなくて

どう進めばいいのか分からなかったんだと思う

父もそんな私をどう扱えばいいのか分からなかったんだと思う。

 

とにかく実家を出たい一心だった

高校を卒業して、県外への進学を決意する