目覚めるとすでに時計は11時を回っていた。
寝ぼけながら時刻を確認すると、俺は布団の中の温かいぬくもりを惜しみながら、ゆっくりとベッドから降りた。冬の凍えるような寒さが部屋の中に溢れているのではないかと想像していたが、日も昇っているせいか心なしかそこまで寒さはなく、むしろ窓からの日差しのおかげで暖かささえ感じられた。
遅めの朝食を摂るため、テーブルの上に置いてある食パンに冷蔵庫の中にある冷えたマーガリンを塗って食べることにした。
俺はパンをほおばりながら、昨日の康太との会話の節々を思い出し少し後悔していた。それは雑貨屋で働く機会を失ってしまったことに対してではなく、俺のことを心配してくれた康太にあんなに冷たい態度をとってしまったからだ。
バイトとあいつらと遊ぶことしかしていない単調な生活を送る俺にとって、大学生活唯一の友達である康太との縁がこれで切れてしまうかもしれないと思うとひどく悲しくなる。
今まで大学時代にも康太と喧嘩などしたことはなく、俺らはいつも平和な仲の良い関係を築いていた。
しかし初めて揉めてしまったことで、この後俺らの関係性がどうなるかなど全く想像なんてできず、それに友達などいない俺にはお互いが気まずい関係になった後の歩み寄り方など分からなかった。
心の中で康太への自分の言動を嘆きながら淡々と食べていると、舌の味覚に感情が伝わったのか、今日に限っては毎朝定番のお気に入りのパンの美味しさが消えてしまっていた。
着色だけしてある水のジュースを飲んでいるような感覚のまま朝食をゆっくりと食べ終え、俺はあいつらのところへ向かうため服を着替え始めた。
部屋の掃除に関して割と几帳面な方であったが、パンを食べた皿を流し台に置いておくことも、マーガリンを冷蔵庫に入れることすらも無性に面倒になり、2つともテーブルの上に残したまま家を出た。
今日の空は俺の淀んだ気持ちとは裏腹に晴れわたっていたが、俺にはただ眩しいだけでずっと照らしてくる日の光が不快に感じられた。しかし太陽はそんなことも気にせず明るく街を照らしていた。
寝ぼけながら時刻を確認すると、俺は布団の中の温かいぬくもりを惜しみながら、ゆっくりとベッドから降りた。冬の凍えるような寒さが部屋の中に溢れているのではないかと想像していたが、日も昇っているせいか心なしかそこまで寒さはなく、むしろ窓からの日差しのおかげで暖かささえ感じられた。
遅めの朝食を摂るため、テーブルの上に置いてある食パンに冷蔵庫の中にある冷えたマーガリンを塗って食べることにした。
俺はパンをほおばりながら、昨日の康太との会話の節々を思い出し少し後悔していた。それは雑貨屋で働く機会を失ってしまったことに対してではなく、俺のことを心配してくれた康太にあんなに冷たい態度をとってしまったからだ。
バイトとあいつらと遊ぶことしかしていない単調な生活を送る俺にとって、大学生活唯一の友達である康太との縁がこれで切れてしまうかもしれないと思うとひどく悲しくなる。
今まで大学時代にも康太と喧嘩などしたことはなく、俺らはいつも平和な仲の良い関係を築いていた。
しかし初めて揉めてしまったことで、この後俺らの関係性がどうなるかなど全く想像なんてできず、それに友達などいない俺にはお互いが気まずい関係になった後の歩み寄り方など分からなかった。
心の中で康太への自分の言動を嘆きながら淡々と食べていると、舌の味覚に感情が伝わったのか、今日に限っては毎朝定番のお気に入りのパンの美味しさが消えてしまっていた。
着色だけしてある水のジュースを飲んでいるような感覚のまま朝食をゆっくりと食べ終え、俺はあいつらのところへ向かうため服を着替え始めた。
部屋の掃除に関して割と几帳面な方であったが、パンを食べた皿を流し台に置いておくことも、マーガリンを冷蔵庫に入れることすらも無性に面倒になり、2つともテーブルの上に残したまま家を出た。
今日の空は俺の淀んだ気持ちとは裏腹に晴れわたっていたが、俺にはただ眩しいだけでずっと照らしてくる日の光が不快に感じられた。しかし太陽はそんなことも気にせず明るく街を照らしていた。