出会い7 ハンカチ王子 祐ちゃん 斉藤祐樹くん
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早大優勝!佑ちゃん“胴上げ王子だ

以下引用:デイリースポーツ


東京六大学野球最終週戦第2日(3日・神宮)、早慶2回戦が満員3万6000人の観衆を集めて行われ、早大が慶大を下し2季連続39回目の優勝を決めた。先発の斎藤佑樹投手(1年、早実)は、打線の援護を受けながら6回4失点の力投。90年の大越基(早大)以来17年ぶりとなる1年春の優勝投手となった。斎藤はリーグトップタイとなる4勝をマークするなど大車輪の働きで、早大を連覇に導いた。4日の同3回戦後、優勝パレードが行われる。
 もう待ちきれない。ベンチ最前列から、歓喜の輪めがけて一目散に飛び出した。人さし指を天に突き立て、跳びはねる佑ちゃん。風格すら漂わせるスーパールーキーも、このときばかりは1年生らしい愛くるしい笑顔がはじけた。
 「球場に入った瞬間から興奮して、鳥肌が立った」。期待を一身に背負ったマウンド。勝てば優勝、負ければ3校プレーオフ突入。その状況に、体中のアドレナリンがわき出るのが分かった。
 好調な慶大打線に、堂々と立ち向かった。得意のスライダーがさえ、三振の山を築いて五回まで無失点。六回、「体の使い方がおかしくなった」と制球を乱し、押し出し死球を与える“らしくない”投球もあったが、そこでも落ち着きは忘れない。呼吸を整えるためタイムをとり、ほどけていないスパイクのひもを結び直した。最後は141キロの直球で空振り三振に仕留めて降板。歓喜の瞬間をベンチで待った。
 試合後、ナインの手によって3度、宙に舞った。1年春の優勝投手は大越基(早大)以来、17年ぶり。「大学で野球をやると決めたときには、まさか1年の春に自分が胴上げ投手になるなんて思っていなかった」。
 昨年9月、プロという選択肢を捨て早大進学を選んだ。悩みに悩んだ末の、初志貫徹だった。
 03年秋。中学3年生だった斎藤は家族4人で早慶戦を観戦した。目に飛び込んできたのは、このシーズンに4連覇を達成した鳥谷(現阪神)や青木(現ヤクルト)ら、早大のスター。「あのユニホーム、かっこいいな。あれを着て、僕もここに立ちたい」。エンジの角帽をかたどった応援グッズを母に買ってもらい、バックネット裏で夢中になった斎藤。その少年が今、同じ早慶戦の舞台で連覇を導いた。
 防御率はリーグ2位に後退したが、しかし勝ち星はリーグトップタイの4勝で、1年春の4勝は織田淳哉(早大)以来。史上初の投手の1年春ベストナイン選出も現実味を帯びてきた。リーグにMVP制度があれば、文句なしの選出だっただろう。
 昨夏の西東京大会からこの日まで、25戦負けなしの斎藤。「自分でも何か持っているという感じはある」と言いながらも、「これまでは実力以上のものが出た。そろそろ運を使い切るころ。これから自分の本当の実力が試されると思う」と気を引き締めた。この優勝は、スタートに過ぎない。昨夏の甲子園で全国制覇したときには流した涙が、この日なかった。



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