読者の皆様へ
犯科帳の鬼平、あるいはフケを撒き散らしながら推理する金田一、そして物質的解析のガリレオ。
私たちは多くの虚構のヒーローを、一筋縄ではいかない正義と人間性を考えるよすがとしながら、エンタテインメントを読む楽しみにおいて自らが人として今日生きていることを確認しております。
作者は、いわゆるエンタメ系の書き手ではありませんが、ブログという「面白さ優先」の世界において、どこまでエンタテインメント小説に近づくことができるのかをここに試してみることにしました。
主人公・北風大吾は、けして清潔な、また純朴な男ではありません。
いや今日の世を自分のことのみに生きるのでないとするならば、綺麗事では行かないということ、悩みをかかえずして、そしてまた人からの誤解を生むことなく、我のみ賢しとして生きることは、それ自体がまた悪を無言で生み出すことなのかもしれないとは、誰もが知っていることなのかもしれません。ですから、小説のヒーローはその悩み苦しむところを見せることなく不敵に笑ってみせながら、快活にそしてまた腕の力で問題を解決してみせるのです。読み手に勇気を送らんがために。
北風大吾もまたその一人としていまこの21世紀の日本の世に姿をあらわそうとしています。
近日公開連載開始 「 北風大吾の日々 」
シリーズ第一作をお楽しみください。
作者より
