トム・クルーズのハードボイルド逆転検事「アウトロー」 | 放課後エクスペンダブルズByデッドプー太郎

放課後エクスペンダブルズByデッドプー太郎

映画界の最底辺ブロガー。

ハリウッドのアホほど金かかってるけどさっぱりストーリーのない超大作が大好き。

「往年の日曜洋画劇場」のおもしろさをブログで再現!!
を目指しているけど映画ブログの中でも屈指の偏差値の低さを記録中。

淀川長治さん、ごめんなさい。

仕事終わってから神戸に向かいレイトショーで今日から公開のアウトローを観に行ったんだ…



2月1日俺は一番の映画友達、S君と一緒に公開初日にトムクルーズ主演の映画「アウトロー」を観にいったよ。



アウトロー


outlaw




トム・クルーズといえばハリウッドの中でも最も人気のある俳優の一人、俺の経験上彼が主演する映画は必ず平均点以上を叩き出す、あの戸田奈津子大先生の心も掴んでいる。俺とS君はかなりの期待を胸にチケットを握りしめ劇場へと入っていった。俺達二人は控えめにいってもクールなバディさ。リーサル・ウェポンのメル・ギブソンとダニー・グローバーよりも炎の友情で結ばれている。



それなのに







帰り道、俺達はまるで別れる寸前のカップルのようにお互い本音を言い出せずただただ気まずい空気が流れ続けたんだ。



今からアウトローについてよく考えよう。



良かった点

①トム・クルーズ

いつだってトムは最高にかっこいい。スクリーンに出てくるだけで興奮させる彼は今もトップガンだ。



②車

日頃は車に興味のない俺だが主人公ジャック・リーチャーが乗る、赤のシボレーはカッコよかった。翌日ググってみたらヴィンテージカーだったらしく、高い車だったよ。



③銃器の描写

マニアックな話をすると狙撃で使ったM14は渋いチョイスだった。弾を作るシーンとかもじっくりと描写していてガンマニアの俺は嬉しかった。





悪かった点

①ジャック・リーチャー

サロゲートでブルース・ウィリスの嫁を演じていたロザムンド・パイク扮する美人弁護士に最初は全く協力する気はない癖に、やたらと彼女の推理にダメ出ししてヒントを与えては消えていくジャック・リーチャー。彼の推理には金田一少年も江戸川コナンもなるほど君もびっくりだろうが、あの構って欲しいのか独りでいたいのかわからない行動には疑問でいっぱいだったよ。



おまけに上半身裸でピチピチのジーパンだけでロザムンド・パイクに迫るトム・クルーズはニコール・キッドマンもケイティ・ホームズもスリちゃんもドン引きだっただろう



②射撃場のオヤジ

ジャックが真犯人探しのために訪れた射撃場のオヤジ、貴重な情報を与えるまではよかったんだが、最後の決戦の時に何を血迷ったのかスナイパーライフル持参で駆けつけてきてね。クライマックスまで出ずっぱりだったよ。



どうでもいいはずの脇役が無駄に戦闘力が高い。B級映画あるあるだ。



③狙いすぎな乳アピール

ロザムンド・パイクなのだがどういうわけか胸の谷間をこれでもかと映しているんだ。



本当、途中から「?」と思うくらいでね。わざとらしいくらい胸の谷間を見せつけるシーンが多くて・・・・俺は男だし大きな胸は好きだが、あの過剰演出はまるでアルバトロスから配給されている映画みたいだった。





④上記の3つの理由といい、戦闘シーンで敵に近づいたら何故か銃を捨てて格闘シーンに切り替わる所といい、カーチェイスの描写といい、70年代~80年代のB級アクション映画みたいだった。確かに放課後エクスペンダブルズとしてはその手の映画は大好きだ。でも落ち着いてくれ、今は2013年だ。主演はトム・クルーズだ。



これじゃあダメなんだ!!



できればこの映画は劇場ではなく、木曜洋画劇場あたりでソファに寝転がって観たかったよ。











誰にだって失敗はある。シルベスタースタローンだってスパイキッズ3に出た。トムクルーズにとっての大切な経験なんだ…。



プレデター1作目のラストシーンのヘリコプターの中で一人生き残ったシュワちゃんのような憔悴しきった俊くんとタクシーに乗り、俺は一足早く三宮で降りたよ。もう終電もない。雨の降りしきる三宮でただ無心になって海の方へと歩き続けた。



気付けばフェリー乗り場でね。ポートアイランドの街の灯りが優しく輝いてた。俺はポケットからタバコを取り出し火をつけ、ゆっくりと紫煙を吸い込んだ。ipodから流れる曲は紅の豚の主題歌の「時には昔の話を」…午前1時を過ぎているのにタクシーは忙しく走っている。



みんな歯ぁ食いしばって生きてんだ…この時、気づいたよ、



雨の中港で1人タバコを吸っている俺は今死ぬ程かっこいいんじゃないかって…



俺はどんどん自分が好きになってきた。今日は新聞紙でもひいてどこかの屋根の下で眠るとするかと考えたのだが、警察に捕まったり、起きたらカバンを盗まれてる…むしろ凍死するかもとか考えてるうちに怖くなってきて、また三宮駅に向かい歩き出した。



俺の名前はデッドプー太郎、アウトローにはなれない男、コンプライアンスを遵守する男。



俺はやすらぎの地(メディアカフェポパイ)に着いた。リクライニングシートのマッサージチェアの揉む力が強すぎる。こうして放課後エクスペンダブルスはゆっくりと目を閉じて、寝すぎた結果延滞料金を払って家に帰ったのだった。





今なら言えるよ。







おもんなかった。