この前「車輪の下」を読んだので、再び古本屋にあったヘッセを買ってしまいました。

ドイツ語の題名は「ペーター・カーメンチント」で、ヘッセと少し重ねられているペーターが主人公です。

高橋健訳でしたが読みやすかったです。

かなり深い内容で、女性とのすれ違いや登場人物の死がメインに描かれています。

ヘッセは欧米ではよく難解とされていますが、実際は東洋文化や哲学に傾倒していたので感性としては我々日本人に近い物があります。

アッシジの聖フランチェスコにも影響されていた時期で、ボピーへの優しさもそういった所から来ているのが分かります。

小説としても詩的で美しく、面白かったのですが、何よりも驚いたのがこの作品が27歳で書かれたという事です。

こんな境地に27で達する事ができたのはやはり詩人的な感性のおかげだったのでしょう…。

クヌルプにも良く表れていますが、ヘッセの思想で一番好きなのがいつか終わる人生だから今を精いっぱい生きようとする姿勢です。

一度は自殺まで考えたヘッセの、「何のために生きているのだろう」という投げかけ。

深く考えさせられます。