ヘルマン・ヘッセの本を読むのは4度目で、シッダルタとクヌルプを英語で、デミアンを日本語で読んだ事があります。

今回は高橋健二訳でしたが、少し読み辛かったかなと感じました。

ただ解説は非常に充実して、ヘッセへの愛を感じられたのでオススメです。

本書はヘッセの幼少期と重ねて書かれてあり、ヘッセの実体験がベースになっています。

神学校入学、脱走、ノイローゼ、機械工など、ヘッセ自らの体験のため鮮明に描かれていました。

美しいハンスの心は勉強のプレッシャーとレールに敷かれた人生とその脱線に辟易して崩壊してしまい、最後は死んでしまう。

元々神学校のルームメートだった二人、脱走して退学になったハイルナーと川で溺れて死んでしまったヒンディンガー二人の道をそのまま通ってしまうハンス。

今思えば考えられて作られたんだなと思いました。

詩人だったハイルナーはヘッセの分身です。

何故か日本での知名度が高い作品で、調べるとあまり面白くないとの事だったので暫く読んでいませんでしたが、個人的な感想としては面白かったです。

ただ今まで読んだ他の作品よりも哲学が欠如していて、より詩的な、描写的な本だったと思います。

ヘッセは何度読んでもハズレが無いので、またその内他の作品を読もうと思います。