全部が嫌になった。
テレビを観る事も、食事を取る事も、酒を飲む事も、タバコも欲しくない。
誰とも話したくない、一人も嫌だ、何処にも行きたくないし、部屋に居るのは嫌だ。
終焉の入り口には誰も居そうにない。
静かに通り抜けるのだろう。
もうなにもいらない
人の生活、もっと言えば人生は己が器を満たす事なんだろう。
その課程にうっかり溢したなら、注ぎ足し満たす。その勢いは様々なれど、少しずつ進む人、勢いにまかせ一気の歩みの人もある。
良き人なれば器をそっくり大きな物と変えたりもあるのだろう。
今、己が器を眺める。空だ先日にその全てがこぼれ堕ちた。
最早その器すら姿をとどめてはいない。
水源は無く、汲みおく器すら失なった今、ただただ途方にくれる。誰かにさわりたい、そっと側に居て欲しい。
19時 空は暮れている夜と昼をつなぐ短い時間、1日で一番好きな時。

冬が好きなのは冷たい空気だけではなく、この夕闇の訪れが早いからなのか。

冬を待つ、穏やかに和かに過ごせる冬を。