“しないで眠ってしまったね”
“惜しいことをした”
笑いながらふたり
白みはじめた街を歩く
次はたくさんしましょう と小さく手をふって
土曜日の朝が来る
21時55分@横浜
グロテスクな赤いカーテンの部屋で
汗だくになってお互いを貪る
昼間の恥じらいや緊張感はどこへいってしまったのだろう
私たちはどこまでも野蛮な動物で
この瞬間の快楽だけを求め合う
背中の汗粒に口づけた
あのひとの美しいかたちの唇が濡れている
22時43分@歌舞伎町
経営者Tと食事
鉄板焼から鮨屋へはしごしつつ
進行中のプロジェクトについて意見をもらう。
遊び好きだが仕事はやはり堅い。
悪びれもせず愛人話を持ちかけてくるところも面白い。
丁重にお断りし、今後も利用するだけさせていただく。
“今までして来た悪い事だけで
僕が明日有名になっても
どうって事ないぜ まるで気にしない
君が僕を知ってる
だれかが僕の邪魔をしても
きっと君はいい事おもいつく
何でもない事で 僕を笑わせる
君が僕を知ってる
何から何まで君がわかっていてくれる
僕の事すべて わかっていてくれる
離れ離れになんかなれないさ
コーヒーを僕に入れておくれよ
二人のこの部屋の中で
僕らはここに居る 灯りを暗くして
君が僕を知ってる
何から何まで君がわかっていてくれる
僕の事すべて わかっていてくれる
上から下まで全部わかっていてくれる
僕の事すべて Baby わかっていてくれる
わかっていてくれる わかっていてくれる
わかっていてくれる わかっていてくれる
わかっていてくれる わかっていてくれる
わかっていてくれる…”
(kiyoshiro imawano)
あぁ、
今夜はなんてきれいな月なんだ
壁に両手を押さえつけ
後からほどき
ゆっくりと深く貫きながら
耳元で静かにあのひとは囁く
“ダメダヨ、イッテハ”