in your eyes

in your eyes

限りなく個人的な備忘録

Amebaでブログを始めよう!


“しないで眠ってしまったね”


“惜しいことをした”



笑いながらふたり


白みはじめた街を歩く



次はたくさんしましょう と小さく手をふって


土曜日の朝が来る





in your eyes






“私はあなたの愛に値しないと思ふけれど



 あなたの愛は一切を無視して私を包む”


 

 (『智恵子抄』より)





 私は智恵子になりたい







in your eyes



21時55分@横浜



グロテスクな赤いカーテンの部屋で


汗だくになってお互いを貪る




昼間の恥じらいや緊張感はどこへいってしまったのだろう




私たちはどこまでも野蛮な動物で


この瞬間の快楽だけを求め合う




背中の汗粒に口づけた


あのひとの美しいかたちの唇が濡れている














22時43分@歌舞伎町



経営者Tと食事



鉄板焼から鮨屋へはしごしつつ


進行中のプロジェクトについて意見をもらう。



遊び好きだが仕事はやはり堅い。


悪びれもせず愛人話を持ちかけてくるところも面白い。



丁重にお断りし、今後も利用するだけさせていただく。






“今までして来た悪い事だけで
僕が明日有名になっても
どうって事ないぜ まるで気にしない
君が僕を知ってる

だれかが僕の邪魔をしても
きっと君はいい事おもいつく
何でもない事で 僕を笑わせる
君が僕を知ってる

何から何まで君がわかっていてくれる
僕の事すべて わかっていてくれる
離れ離れになんかなれないさ


コーヒーを僕に入れておくれよ
二人のこの部屋の中で
僕らはここに居る 灯りを暗くして
君が僕を知ってる

何から何まで君がわかっていてくれる
僕の事すべて わかっていてくれる
上から下まで全部わかっていてくれる
僕の事すべて Baby わかっていてくれる
わかっていてくれる わかっていてくれる
わかっていてくれる わかっていてくれる
わかっていてくれる わかっていてくれる
わかっていてくれる…”

(kiyoshiro imawano)




あぁ、


今夜はなんてきれいな月なんだ






in your eyes







壁に両手を押さえつけ


後からほどき


ゆっくりと深く貫きながら


耳元で静かにあのひとは囁く




“ダメダヨ、イッテハ”

















18時58分@中目黒



経営者M、Cと食事


彼らと別れてHと食事


これが済んだらデザイナーの待つ渋谷へ




自らを罰するように


飲み 食べ 笑う





in your eyes



あのひとの残り香が


肌からふわりと匂い立って



秋風のなかひとり


ふと立ちすくんでしまう





in your eyes







20時35分@恵比寿



経営者Jと食事。



このあとデザイナーの事務所に寄って


あのひとの待つ街へ向かう。


なんだか定番になってきたな、金曜日のこのコース。



あのひとに会えればそれだけでいいのに。



空白の時間をただ無意味に持て余す。




in your eyes


21時15分@品川プリンス



経営者Tと食事。



鮨屋のカウンターで刺身だけをつまみに飲む。


これが大人の贅沢だというTの価値観を否定はしないけれども


やっぱり鮨屋では握りを食べたい。



あのひとだってそんな食べ方を決してしないだろう。



早く明日になればいいのに。





in your eyes