ッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

高野 登(かんき出版)

 書店のさらなるサービス向上のために、他業種を研究してみよう。
世の中にはサービス業といわれる職種はたくさんある。その中でもホテル業界のサービスは群を抜いている。とりわけリッツカールトンのサービスは世界一であると言われている。
リッツカールトンとはセガール・リッツが1898年にパリに建てたホテル・リッツとロンドンのカールトン・ホテルが一緒になってできたホテルカンパニーのことである。「クレド」と呼ばれる独特の社訓によって、1万人近い従業員全員に世界一のサービス精神を浸透させている。本書ではクレドによって教育された質の高い従業員の裁量によって生み出された数々の感動の逸話が盛り込まれている。世界各国から感性豊かなホテルと評価されている。
従業員が1日2千ドル(約20万円)の決裁権をもっているから、お客様との雑談の時に行きたいと言っていた美術館のチケットを買って差し上げたり、恋人にプロポーズするお客様のために花とワインをあらかじめ部屋に置いていたりすることができる。お客様自身が気づかれていない望みを提供し、感動させる。そこに世界最高のサービスがあるのだ。
実際に宿泊してその世界一のサービスを体感したいところだ。ちなみ大阪にあるリッツカールトンの1泊宿泊代39000円だった。一般庶民にはちょっと高すぎる。それだけ値段が高いのでサービスもそれ相応になるのは当たり前といえばそれまでだけど。ビジネスホテルだったら1週間は滞在できる。
もともとお金持ち相手の高級ホテルのサービス。一部の上流層向けのビジネス。お客様もお金をもっているから普通のサービスでは満足しなかった。それで自然にサービスの質が上がっていったのだ。
学んだこと
「感動はお客様の最高のもてなし」