石油元売り各社は、イラン原油の輸入を減らしています(あるいは減らす計画がある)。
<JX日鉱日石エネルギー>イランから輸入する日量約9万バレルのうち、3月末に期限を迎える約1万バレル分の契約を更新しない方針。
<コスモ石油>1月から日量約4万バレルのうち約1万バレルを削減している。
<昭和シェル石油、出光興産>両社とも国内最多の日量約10万バレルを輸入。輸入量を減らす方針。
これらの動きの背景には、アメリカ
が自国で進めている制裁法(対イラン金融制裁)が関係しています。
日本政府はアメリカとの関係悪化(=世界の金融取引から排除される)を避ける選択肢を選び、石油元売り各社もこれに同調しました。
結果、アメリカの制裁の対象から日本は除外されました(EU諸国など11カ国が除外)。
これから先、原油を安定して確保できるのかという心配がありますが、確保した後に日本まで無事に運ぶことができるのかということも心配しなければなりません。
再保険(保険の保険)と言われるものがありますが、この再保険はEUで多く取り扱っています。日本向けのタンカーは日本の保険に入りますが、再保険はEUの保険を使うことが多いです。
現状、EUの保険・再保険会社がイラン産原油を積んだ船舶に対する保険サービスの提供禁止を検討しており、イランに対し何らかの制裁が発令されると混乱が予想されます。
イラン原油の輸出が大幅に減った場合、他の産油国だけでは世界の需要に対応できず、世界経済が大混乱すると思います。
現状、原油を取り巻く冷戦状態にあると考えます。
すぐそこに、エネルギー危機があることを認識すべきです。原子力、LNGだけでは経済は廻らない。
様々な動向は原油価格として現れますので、これからも原油価格の動向には注視しようと思います。