震災から後1ヶ月で1年が経とうとしています。
被災された方々の一日も早い本当の意味での復興を切に願っております。
街や物の復興も遅々として進まず、今回の震災被害の深刻さに愕然とするばかりです。
本当の意味での復興とは、物理的な事以上に、被災された方々の受けた心の痛みや悲しみ・・・それらは決して消える事は無いと思いますが、なんとか前を向いて行ける様になる事だと思います。
震災以降いつも考えている事があります。
普段私達が何気なく生活している基盤となっている尊い事柄。
当たり前過ぎてそのありがたさに気付いていない事。
それは「安心」「安全」「安定」という事だと思います。
人々が平和に生きていくために保全されるべきこの3つの事が最近ゆらいで来ていると本気で思っています。
そもそも「安心」「安全」「安定」とは何かという事を最近ずっと考えています。
以下にヘタレが思うこれらを書きたいと思います。
「安全」とは・・・
・防衛としての安全(他国に侵略されないという事 戦争をしないという事)
・天災・人災に対しての安全(災害や犯罪、事故事件に対しての対策)
・食糧の安全(食糧安全保障含めた飢えへの対策)
「安心」とは・・・
・健康・医療の確保(皆が等しく公正な医療を受けられるという事)
・居住環境の確保(風雨や暑さ寒さから守られるという事)
・コミュニティーの確保(何かあった時に他の誰かに助けて貰えるまたは助け合えるという事)
「安定」とは・・・
・安定した収入(安定した雇用環境があるという事)
・安定したインフラ(生活の基盤が整備されているという事)
・安定した教育環境(人が人として生きるために必要な事柄を学べる環境があるという事)
これらには優先順位があって、まず「安全」の確保が最優先です。そしてその次が「安心」、そしてこの「安心」「安全」を継続させるために「安定」が必要になってくると思います。
1年前の震災で、これらの多くが崩れてしまいました。
震災から一年経った今でもそれらのいくつかはまだ被災地では確保されていません。
震災以外でも尖閣諸島や普天間基地の問題、TPPについて等でこれらに対する危機感の薄さを自覚する事が多くあります。
一度壊れてしまった物が中々修復出来ないという状況・・・これはそれらを保持していく力が今の日本には無いという事を意味するのでは無いかと思います。
特に私の世代やそれより若い世代には、ヘタレも含めて危機感という物が決定的に欠如していると思います。
全ての物が生まれた時には既に揃っていて、それが揺るぎないと何の根拠も無く思ってしまう・・・
だから政治に対して無知で社会に対して無関心でいられる・・・
これってスッゴク楽で無責任で他力本願な行き方です。
普段当たり前になっている「安全」「安心」「安定」を如何に確保し継続的に保持しうるか・・・
それについて、政治はどうするべきかの意見をちゃんと一人一人持っているか・・・
私は今一度これらの事について本当に真剣に一人一人が考えて行かなければいけないと思っています。
政治が悪いだの、景気が悪いだの、人のせいにせずに、一人一人がきちんとした考えをもって行動する。
そうする事で政治や社会は自ずと変わって来る・・・これが国民主権の国家です。
今の政治がだらしないのは一人一人の国民の責任に他ならないと思うのです。
去年の国会で、ヘタレが一番尊敬する政治家である石破政調会長が↓な事を言っていました。
本当にその通りだと思います。
震災で多くの方々が様々な物を失い、それに全く対応しきれていない日本の国の力をまざまざと見せつけられ、1年経った今もその状況が続いている・・・
この事から我々は大きな事を学ぶべきだし、襟を正すべきです。
そうでなければ、次の国難が訪れた時に本当に日本は沈没してしまうかもしれないと思うのです。
繰り返しになりますが、震災にあわれた方々の一日も早い本当の意味での復興が訪れる事を切に願うと共に、それを実現しうる、また今後起こるであろう国難に耐えうる国とするために一人一人が何をすべきかを真剣に考えるべきだと自戒を込めて強く感じています。