今日はドライバーのヘッドのヘタレ的選び方について書きたいと思います。
色々なサイトやブログ、本等からの寄せ集めの知識ですが・・・
ドライバーのヘッドを選ぶ上で、色々ある数値的なスペックからヘタレが重要だと思うのは・・・
1:慣性モーメント
2:重心距離
3:有効打点距離(低重心率)
の3つだと思います。
ショットの曲がる要因として挙げられる3つの要素は・・・
a:打点のブレ
b:フェイスの向き
c:スイング軌道
a:打点のブレについては、ヘッドのギア効果による曲がりです。
「トゥ側でヒットするとドロー回転がかかり、ヒール側でヒットするとスライス回転がかかる」
このギア効果に対する寛容度・・・つまり打点のブレに対する許容度が1:慣性モーメントです。
慣性モーメントが高ければ高い程、打点のブレに寛容で曲がりにくい・・・つまり易しいヘッドになります。
慣性モーメントを高くするには、単純に言うと・・・きるだけ均一で薄い素材を使ってヘッドを大きくする事が効果的です。
昨今の460CCの大型ヘッドは、この慣性モーメントを高めるためにヘッドを制限一杯まで大型化した結果です。
大きい物で5000オーバーの物があり、4500を超えるとかなり簡単なヘッドの部類に入り、4000を切ると少し難し目のヘッドになると思います。
ところがコレには弊害があり・・・慣性モーメントを大きくしようとすると、2:重心距離(ネックからフェイス重心までの距離)が長くなってしまいます。
この2:重心距離は、長ければ長い程ヘッドがかえりにくくなり、b:フェイスの向きで開いてスライスしやすくなってしまいます。
反対に短すぎると、スイング(特にリストターン)のブレがシビアにヘッドに伝わり、フェイスの向きが安定しずらいという特性があります。
重心距離が40を超えるとかなりヘッドがかえりずらく、35~6を切るとヘッドがかえりやすい反面結構シビアなコントロールが要求されると思います。
多くのアベレージ向けドライバーは、慣性モーメントを大きくして、ヘッドのかえりが悪くなる点を補うために、フックフェイス(最初からフェイスが被っている)にしています。
そして、有効打点距離(低重心率)は、どれだけ低重心なヘッドかという数値です。
ヘッドの縦方向のギア効果で、重心より上でヒットした場合はスピン量が減り、下でヒットした場合はスピン量が増えます。
ここで言うスピン量とはバックスピン量です。
有効打点距離とは、フェイス上で重心より上の部分の長さで、低重心率はフェイス面における有効打点距離の占める割合です。
つまり、有効打点距離が大きい程、低重心率が低い程、低重心のヘッドという事になります。
有効打点距離が20ミリ(低重心率で60%以下)を超えると、そこそこ低重心なヘッドといえると思います。
飛距離の要素に、スピン量、打ち出し角、初速とがありますが、ヘッドスピードの早いゴルファーはスピン量が多くなり、そのため球が吹け上がり飛距離をロスする結果になります。
最も飛ぶ弾道というのは、今のところ「高打ち出し、低スピン」の弾道で、ヘッドスピードがある人にとっては、低重心のヘッドは低スピンのぶっ飛び弾道が打ちやすいヘッドという事になります。
しかしこれにも弊害があります。
オーバースペックのヘッドで、スピン量が低くなりすぎると、いわゆるドロップしてしまい全然飛ばなくなります。
そして、低スピンの球は飛ぶけど曲がりやすいという特性があります。
例えばドラとアイアンでアイアンのがまがりにくいのは何故か・・・これはアイアンの方が短く簡単という理由の他に、ロフトが寝ているアイアンではバックスピンがドラに比べて多く、このバックスピンが曲りの要因であるサイドスピンを打ち消してくれるからなのです。
また、慣性モーメントを大きくするためにはできるだけ均一に重量を配分しなければいけないのですが、低重心にしようとするとヘッドの下に多く重量を配置する事になります。
つまり、低重心なモデルは慣性モーメントが低くなる場合が多いです。
つまり・・・曲りの原因であるサイドスピンを減らす慣性モーメントが小さく、かつ、サイドスピンを打ち消すバックスピン量まで少ない・・・結果曲がりやすくなってしまいます。
各々良い所あり、弊害あり・・・なのでとてもヘッド選びは楽しいのですが・・・
ちなみにヘタレの使っているドラのヘッドの数値は・・・
X DRIVE 445
1:慣性モーメント:4668
2:重心距離:39
3:有効打点距離(低重心率):18(66%)
ヘタレがこのヘッドで気に入っている点は、見た目プロモデル仕様なのに易しいヘッドという点です。
慣性モーメントが4600を超えているので打点のブレには寛容・・・
重心距離的には少しヘッドがかえりにくいかもですが、そこまで長すぎず丁度良い・・・
全然低重心じゃないので、ぶっ飛び系ではないですが、曲がりも少ない・・・
まさに羊の皮を被った狼の反対で、狼の皮を被った羊!!!
一方で、短尺ドラに挿しているヘッドは・・・
ニューナノブイ スペック450
1:慣性モーメント:4260
2:重心距離:42
3:有効打点距離(低重心率):23.1(58%)
これは結構低重心で慣性モーメントもソコソコ・・・しかし重心距離が長いためかなりヘッドはかえりにくい特性を持っています。
これに短く切った重目の先調子シャフトを組み合わせると・・・イイ感じのフェードになります。
最新モデルの数値を見てみると・・・
と・・・ここで話は少しそれますが・・・
何故最新モデルで460ccより小さいチョイ小顔が流行っているか・・・
※以下あくまでヘタレの想像からくる仮説です・・・
これは実は反発係数と関係があると思います。
大型ヘッドの多くはシャローです・・・
なぜかというと、シャローな分、ヘッドに当たれば重心近くで打ちやすいという点の他に・・・
SLEルールで定められた反発係数が関係しています。
反発係数は・・・ヘッドが大きくなればなるほど、真円形に近ければ近い程大きくなりやすいです。
なので、高反発時代のヘッドにはシャローなモデルが少ないのです。
慣性モーメントを大きくしたいからヘッドを大型に・・・しかし大型ヘッドで真円形にちかいディープなヘッドを作ると、反発係数が高くなりルール上アウト・・・
これを大型ヘッド&ディープフェイスでクリアしようとすると、飛距離性能が落ちない様フェイスの反発係数を意図的に下げる必要があります・・・でもそんなのとっても難しい・・・たぶん・・・
そんなこんなでシャローな大型ヘッドが流行しましたが、やはり低スピンで打ちやすいぶっ飛び形ヘッドにするには、ディープフェイスがイイ(同じ低重心率でもフェイス高の高いディープフェイスの方が有効打点距離が長くなる)・・・なので容量一杯にこだわらずヘッドを少し小顔にしてでもディープフェイスにしたい・・・
今までの高慣性モーメント一辺倒から、低スピン性能に振った性能のヘッドが流行しだした・・・という感じだと思います。
あくまでヘタレの想像ですが・・・
とここで話に戻って・・・
あくまで数値上ですが・・・
数値だけで見たヘタレ的オススメぶっ飛びドラヘッド!!!
ネットで調べた数値を基にしています。
テーラーメイド R11
1:慣性モーメント:4200弱
2:重心距離:40
3:有効打点距離(低重心率):26(55.6%)
ディープフェイスで超低重心!!!有効打点距離はメジャーブランドの中でトップクラスの低スピンぶっ飛び系ドライバーです!!!
ピン K15
1:慣性モーメント:4900
2:重心距離:38
3:有効打点距離(低重心率):25.4(54.8%)
これまた超低重心!!!しかも慣性モーメントが高いのに重心距離が短かめ!!!
これはヒール側にウェイトを多くしつつ低重心化したからだと思います。
数値だけ見ると、まさに無敵!!!
普通だとここまで低重心にすると慣性モーメントが低くなるはず・・・
普通だと慣性モーメントが高くなると重心距離が長くなるはず・・・
う~んまさにアンビリーバボー!!!
見事に各数値のデメリットを消してメリットを活かしているヘッドだと思います。
これ一回打ってみたい!!!
とまあこんな感じで・・・免許が無くてショップ巡りや練習にもいけないストレスを、数値を基にした脳内試打で楽しんでいる根暗なヘタレでした・・・
はぁ~すっきりした!!!