体が浮いた。
何度も、何度も。
閃光に貫かれ、突き上げられ、
焦げ付かんばかりの熱風に吹き煽られて。
俺は宙を舞い、世の果てまで飛ばされた。
…
ん………あれ……?
あったかい。
なんだ、このフィット感。
どんなに背中や腰をよじっても、ひとときも離れない。
苦しくない程度にズシッとくる、絶妙な重量に安心感を覚える。
羽毛布団よりも、寝袋に近い感じか。
う~ん…
そんなに望んでなかったのに、残念ながら状況は理解できてしまった。
意識よりさきに、肌が目覚めていた。
確かな手触りと温度を感知した結果、脳の覚醒を全身が拒んだ。
"そっちはもう、起きてるの?"
夢はあくまで夢、だけど。
現実って、意外と俺に優しくないからね。
今年最初のわがまま。
もう少しだけでいい。
寝てるふり、してて。
寝てるふり、させて。
夢の出口に差し掛かってる、今
この瞬間がたまらなく好き…なんだ。
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