「でさ、ホントのトコは、どうなのよ?」
この番組。
たいがいの視聴者が、もう聞き飽きてウンザリしてるにも関わらず、未だしつこく『不仲説』をネタにしたがる。
俺は別に、その話を広げて笑いを取ろうとも思ってないし、かと言って必死に否定するほどのものでもない…という認識でいる。
俺たちのことは、マジで、そっとしといてほしい。
だけどこの日、潤はやたら饒舌だった。
「いやぁ、僕も実は…寂しい立場なんですよ?ほら、この人。どんなに僕が歩み寄ろうとしても、何かと『壁』というか、一線を引きたがるところがあって…。どこかビジネスライクで、ドライな感じするでしょ?」
いかにも、自分は『不仲報道』の被害者だ、と言わんばかりの口ぶり。
俺の反応をチラチラ窺いながら質問に答えてる。
はぁ…。別にいいけどさぁ。
どちらかといえば、クールで勘違いされやすい潤自身のパブリックイメージを、覆すにはちょうど良い機会かもしれない…。
そんなことを思いながら、あまり感情をあらわにせず、静かにトークの成り行きを見守った。
「え~、そうなのっ!?松本君的には不本意だと??櫻井君のほうが線を引いちゃってんだ?切ないねぇ」
ノリノリな潤を味方につけ、レギュラー共演者たちがワイノワイノ、『櫻井イジリ』で盛り上がってる。
…おまえ、なんなんだよ、そのテンション。
ほどほどにしないと、墓穴を掘ることになるぞ?
「あぁ、もう…この番組の影響力すごいんだから!また明日のネットニュース、荒れちゃうよぉ。ねぇ、ほらっ皆さん。次のVTR行きますよっ?」
視聴者には物足りないかもしれないけれど。
俺は終始、それこそ『ビジネスライク』な櫻井翔に努めた。
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