今日は12時入り。

のんびり寝てたせいで朝ごはんを食べそびれた。
昼食の弁当が、楽屋にきっと用意されてるはず。
そう思って俺は、空腹を我慢しながら昼前に現場に入った。

一番乗りだった。

その3分後。

ドタバタドタバタッッ…
廊下にこだまする足音が次第に近づき、
もの凄い勢いで楽屋の扉が開いた。

「おーちゃん、おーちゃん!!ねぇっ、
みてみてみてぇ、コレッ!!!!」

おそらく、俺の背中を追ってきたんだろう。
息を切らして俺のもとに飛び込んできた、おひさまみたいに眩しい、とびっきりの笑顔。

「おうっ!おはよ、相葉ちゃん。今日も元気いっぱいだねっ」

「おっはよぉ♪
お店のオープン時刻のだぁいぶ前から並んでさ。ギリギリ、や~っとゲットできたんだよ!!真っ先に、おーちゃんに食べてもらいたくてっ。俺、苦手な早起き頑張ったの!ねぇ?褒めて、褒めて!」

「えっ?なにそれぇ~??
うぅわ~っっっ!?超~うまそうじゃんっ」

相葉ちゃんが大事そうに抱えてきた紙袋から取り出したのは、こんがり狐色にツヤめく、間違いなく美味しいであろう、スフレチーズケーキ。
中の「ふわとろ感」を食べる前から想像して、つい舌舐めずりしてしまいそうだ。

「コレね、1日限定50食なんだよ。
で、お1人様5個まで。俺、前から7番目くらいだったのかなぁ?1番の人とか、一体何時から並んでんだよぉ、って感じぃ」

「あ、あのさぁ。相葉ちゃん?大丈夫だった??並んでるの女性ばっかだったろ」

「え、なにがっ?嵐の相葉がいる!って
騒ぎにならなかったか、…ってこと??
もぅ全然、心配ないよぉ。みんな落ち着いた、お金持ちのご婦人って感じだったもん。俺はケーキが買えるかどうか、気が気じゃなくて。周囲の目なんて全く気にならなかったよ!」

…そういうものなのか??と、俺は相葉ちゃんを訝しげに眺めた。
相葉ちゃん自身が周りを気にしないのは、まぁ分かるけど…。周囲の人の目は、さぁ。
生まれながらの「天真爛漫さ」だからな、
相葉ちゃん。
それが、キミの最大の魅力なんだけど。

で、コレ。
ほんとに?俺のために??
仕事で疲れてる体にムチ打って、苦手な早起きまでして…?

「くふふ…。絶対にコレ、おーちゃんは
好きだよな!って思ったの。ほら、食べてよ」

ニコッと相葉ちゃんが微笑む。

なんなんだ、このかわいさはっ!?

俺、俺…
もしかして、愛されちゃってるの???

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