恥を忍んで再現をアップします。

再現度は60%ぐらいです。特に序盤はもっとグダグダでした。

不合格ということですから59点以下の点数がついたものと思われます。

たぶん、序盤の「Vに対する強盗罪」に気づいていないところが致命傷だったんじゃないでしょうか。

 

主査は30代ぐらいの女性。副査は、30~40代の男性。

主査:今から事例をいいますのでよく聞いてください。AはVに対しナイフを突きつけて反抗を抑圧しハンドバッグを強取した。
私:(ふむふむ。まず強盗罪成立)
主査:Aは現場から逃げ出したところ、犯行を見ていたWがAを追跡し、50m追いかけたところでAに追いついた。Aは逮捕を免れる目的でWの胸を押したところ、Wは転倒してケガをした。Aにどのような犯罪が成立しますか。
私:事後強盗罪が成立します。(※1)
副査:(前屈みになる。「えっ」というリアクションに見えた)
主査:うーん、ここはいろいろな考え方があるところだけど、なぜその犯罪が成立するか思考過程を説明してください。
私:ええと、犯人はAでよろしかったですか。
主査:はい、そうです。じゃあ事案をもう一度説明しますね。(事案をもう一回説明してくれる)…Wは転倒してケガをした。
私:あ!失礼いたしました、先ほどの事後強盗罪は撤回しまして、強盗致傷罪が成立します。(※2)
主査:Aがケガを負わせたのはVではなくWですが、それでも強盗致傷罪が成立しますか。
私:はい、事後強盗罪の目的には逮捕を免れる目的が含まれています。逮捕者は被害者以外ということもあり得ますから、傷害を負わせた暴行は財物奪取に向けられた暴行に限られないと考えます。
主査:傷害を負わせれば、どんな場合でも成立するんですか。
私:場所的時間的近接性、強盗の機会に生じたことが必要です。本件では50mと距離が離れておらず、移動するにもわずかの時間ですみますから、場所的時間的近接性があると考えます。(※3)
主査:そもそも強盗致傷罪とはどんな犯罪ですか。
私:はい、強盗の機会に死傷の結果が生ずることが刑事学上多いことから規定された犯罪です。(主査の表情が、納得していないように見える。なぜだろう)

主査:・・・では事案を変えます。WがAを50m追いかけて追いついたところまでは同じです。AはWの顔面に包丁を突きつけたところ、驚いたAはその場を逃げ出し、10m走ったところで転倒してケガを負いました。Aにどのような犯罪が成立しますか。
私:強盗致傷罪が成立します。
主査:なぜその犯罪が成立するか、あなたの考え方を本件において当てはめてください。
私:はい、AはVに対し「ナイフを突きつける」という暴行脅迫を加え、ハンドバッグという財物を強取していますので、240条の「強盗」に当たります。そして、10mという距離は近く、移動するにも時間がかかりませんから強盗の機会といえ、強盗致傷罪が成立します。
主査:Wは自分で転んでいますが、それでも強盗の機会といえますか。
私:はい、Wは顔面に包丁を突きつけられていますから、動揺していつも通り走れなかった可能性があります。
主査:そもそもどういう関係があるときに、強盗の機会といえますか。
私:因果関係があるかどうかで判断します。本件では、たしかにWが転んだのは自己の行為ではありますが、それはAが顔面に包丁を突きつけたという行為に誘発されたものですから、AがWの顔面に包丁を突きつけたという行為の危険性が現実化しており、因果関係はあると考えます。

主査:わかりました。では次の事案にいきます。全く違う事案だと思ってください。AはVの車の窓ガラスを割り、中にあったVの財布を盗みました。この場合、現場にあったバールを取得するためにはどのような方法がありますか。
私:遺留物として領置します。刑事訴訟法221条です(※4)。バールは占有が放棄されていますので遺留物にあたると考えます。
主査:現場の状況を保存する手段は?
私:実況見分を行って、写真を撮影します。
主査:捜査を進めるうち、AのDNA鑑定をしようと考えた警察官は、なにかDNAを取得できる物はないかと考え、Aが住んでいるアパートの近くの公道上に捨てられていた、Aが捨てたゴミ袋を取得しようと考えました。どのような方法がありますか。
私:遺留物として領置します。公道上に捨てられていますので、なお遺留物に当たると考えます。
主査:では、ゴミ捨て場がマンションの敷地内にあった場合はどうですか。
私:この場合、遺留物とは言えないと思いますので、マンションの管理人に任意提出を求めます。
主査:管理人の協力が得られない場合は?
私:捜索差押許可状をとって押収します。
主査:プライバシー侵害の観点から検討するとどうなりますか。
私:マンションのゴミ捨て場はマンションの管理人やゴミ回収業者しか回収することが想定されていませんので、プライバシー侵害の程度は高いとも思えます。しかし、やはり、捨てていますので、プライバシー侵害の程度は低いと考えます。
主査:それでは、押収した後、ゴミ袋の中を見ることはできますか。
私:必要な処分として中を見ることができると考えます。222条1項の準用する111条1項(※5)です。
主査:本件では、すでに押収されていますから2項かもしれませんね。

主査:その後Aを逮捕して、勾留しました。公訴が提起された場合、どうなりますか。
私:被疑者勾留が被告人勾留に切り替わります。
主査:条文はありますか。
私:ええと、たしか、280条1項は公訴の提起の時までと。。。
主査:まあ、条文はないということですね。では、弁護人が保釈の請求をするとします。請求先はどこですか。
私:裁判所に請求します。受訴裁判所です。
主査:それは、いつまでですか。
私:あ!先ほどの280条1項に、公訴の提起までは裁判官が権限を有するという条文があったような。。。
主査:その裁判官というのは、受訴裁判所と同じですか。
私:いいえ違います。受訴裁判所を構成する裁判官とは違う裁判官です。
主査:それではまとめますと、公訴の提起までは、さいばん、
私:「かん」。
主査:そして、公訴の提起後は、さいばん、
私:「しょ」。
主査:では、そのような区別がされている理由はわかりますか?
私:予断を排除するためです。

主査:では、被告人勾留の期間は。
私:2ヶ月です。
主査:いつからですか。
私:勾留の請求の時からです。
主査:法文を開いて60条2項を見てください。
私:(法文をめくる)・・・失礼しました。公訴の提起の時からです。
主査:2ヶ月が過ぎたあと、さらに勾留することはできますか。
私:たしか、延長することができたと思うのですが。
主査:先ほどの条文に何か書いてありませんか。
私:あ!1ヶ月ごとに更新できると書いてあります。

主査:ではまた事案を変えます。Aは勾留され、接見が禁止されました。弁護人はAの父親から、なんとかしてAと連絡を取りたいと懇願され、弁護人が接見中、携帯電話を用いて、電話口で会話する父親とAとを会話させました。どのような問題がありますか。
私:接見禁止とは、弁護人以外の者との接触を禁ずるものです。たとえ携帯電話越しでも、そのような行為を許しては、接見禁止の趣旨を没却してしまいます。
主査:何かの規定に違反しますか。
私:弁護士職務倫理規定に、違法行為の助長の禁止というのがありまして、それに抵触するかと。
主査:(何かの規定について説明してくれましたが、内容を忘れてしまいました)。勉強しておいてくださいね。以上で終わります。
私:ありがとうございました。

(時間は、22~3分だったと思います)

 

※1 「逮捕を免れる目的」と聞いて、Vに対する強盗罪が頭から吹っ飛んだ。

※2 Wに対し事後強盗罪が成立したうえで強盗致傷罪が成立すると勘違いしたまま。以降、Vに対する強盗罪は最後まで頭から消えたまま

※3 窃盗の機会と強盗の機会がごっちゃになっている

※4 聞かれてもいない条文番号を言ったのは印象悪かったかも
※5 条文番号知ってるアピールがみっともない。前半の不出来を取り返そうとしていたんだと思う。