阪大と京大で入試ミスがあって、それを受けて文科省が解答例の公表ルールを検討するという記事を読みました。
予備試験で解答例を公表してくれればありがたいと思うんですが、無理なんでしょうね。出題趣旨で我慢してくれと。
例えば、平成29年の民法の出題趣旨は、このようになっています。
本設問は,①不動産の第1譲受人が備えた登記が実体的権利関係に合致しないために第2譲受人の登場を招いたという事案を題材として,第1譲受人が備えた登記の有効性に絡める形で,実体的権利関係に合致しない不動産登記を信頼して取引関係に入った第三者の保護の在り方を問う(設問1)とともに,②不動産の転貸借がされた後,原賃貸借が合意解除された場合に,転貸借がどのように取り扱われるかを踏まえて その際の原賃貸人と転借人との法的関係を問う(設問2)ものであり民法の基本的な知識や,事案に即した分析能力,論理的な思考力があるかを試すものである。
設問1は、私は94条2項の類推適用で書いたのですが、出題趣旨には何条の問題とは書かれていません。複数の法律構成があり得るということなんでしょう。これではひとつの解答例を出すことはできません。
設問2にいたっては、何が正解なのかよくわからない。
「不動産の転貸借がされた後,原賃貸借が合意解除された場合に,転貸借がどのように取り扱われるか」・・・これは398条の法意が適用されることを書けばいいんだろということはわかります。
「原賃貸人と転借人との法的関係」って、何なんでしょうか。いまだによくわかりません。
結局、出題側としては「事案に即した分析能力,論理的な思考力」をみたいということなんでしょう。
あっさりした民法の出題趣旨に対し、行政法のそれはかなり親切です。引用しませんが、民法の4倍くらいあります。そのまま解答例といってもいいくらい。
つくづく、よくわからない試験だなあと思います。