2日目午後の「民法・商法・民事訴訟法」は、民訴から解き始めました。過去、民法、商法の順に70分ずつかけて解いたら民訴で書くことがわからなくて時間をもてあました経験があるからです。

 

設問1を読んで、将来給付の訴えの3要件を書けば良いことはすぐにわかりました。直前に確認しておいて良かったです。問題文に「口頭弁論終結後に発生する利得分をどうするか……にも配慮しつつ」と書いてある意味がよくわかりませんでしたが、口頭弁論終結前後に分ければいいんだろうという意味に解釈しました。

 

設問2は何を書いていいかわからず、残念な答案になってしまいました。次の科目を解いているときに、ふと争点効・信義則を書けばいいんじゃないか?ということには気づき、時間が余ったら直そうと思いました。しかし結局時間は余らず、かつどう直していいのかもわからなかったのでそのまま提出しました。「相殺をもって対抗した額」(114条2項)が原告の請求額(300万円)に限られるということがポイントだったみたいですね。

 

 

第1 設問1
1 口頭弁論終結前に発生した利得分については、すでに発生した権利といえるから、これを請求することが許されるとしても、Yに特段の不利益はない。
2 口頭弁論終結後に発生する利息分については、未発生の権利であるから、将来給付の訴えとなる。給付の訴えについては、将来発生する権利の給付義務を債務者に課することは不利益が大きいため、訴えの利益が認められないのが原則である。
 もっとも、「あらかじめその請求をする必要がある場合」(135条)には、例外的に認められる。具体的には、①侵害の継続が予測され、②将来、債権者の権利消滅がある一定の事情に限られ、③請求異議の訴えにおいてその立証責任を債務者に課しても特段の不利益がない場合には、例外的に将来給付の訴えが認められると解する。
 本件では、Aが運営するゴルフ場の運営はきわめて順調であり、この10年間約定通りに賃料の支払を続けていることから、今後もAはYに対して賃料を支払い続け、YがXに持分割合に応じた額を支払わないという侵害の継続が予測される(①をみたす)。また、将来の事情変動としては、Aのゴルフ場経営が傾き、Yの賃料収入が得られなくなるといった一定の事情に限られる(②をみたす)。さらに、賃料が得られなくなったことはYが容易に知りうる事情であるから、請求異議の訴えにおいて立証責任をYに課しても特段の不利益はない(③をみたす)。
 したがって、口頭弁論終結後に発生する利得分についても不当利得返還請求訴訟を提起することは適法である。
第2 設問2
1 第2訴訟において、受訴裁判所は、貸金債権の存否について既判力により審理判断できないのではないか。
2 確定判決は、主文に包含するもの、すなわち訴訟物の存否に限られるのが原則である(114条1項)。もっとも、相殺に供した債権については、相殺をもって対抗した額について既判力を有する(114条2項)。
 本件では、相殺に供した500万円のうち、50万円が存在し、相殺により消滅したことについて既判力が生じる。
3 第2訴訟においては、訴訟物は本件貸金債権のうち450万円である。第1訴訟の訴訟物は、XのYに対する300万円の不当利得返還請求権であり、訴訟物が異なる。また、実体法上矛盾関係や、先決関係になっているわけでもない。そうすると、既判力は及ばないとも思える。
4 しかし、本件貸金債権については、500万円のうち450万円が弁済されていると、債権全体の存否についての判断がなされている。既判力の根拠の一つである手続保障があったといえるから、後訴において既判力を及ぼすべきである。
5 したがって、第2訴訟において、受訴裁判所は、貸金債権の存否について審理判断することができない。

以上

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