うんざりする暑さ
街には
余計な熱がこもっている…
彼女を連れて都会から
離れたのは
午後からだった……
ひたすら高速を走った
夜霧が立ち込める避暑地のメインストリートには
人影も無い……
森の中には
所々に明かりが燈る
滞在するコテージもその中に……
彼女はアクセサリーを
全て外し
テーブルに置いた……
タバコに火をつけるライターの音だけが
部屋に響く…
夜中の激しい雨が
コテージの屋根を叩く
聞き慣れない音に彼女は怖いのか
身を寄せてくる……
カーテンの隙間からの日差しで
目が覚めた
ベランダでタバコを吸う
まだ
シーツに包まり寝息をたててる…
長旅で疲れているんだろう
有名なチャペルに行った
神聖なる場所
ステンドグラスに浮かぶ十字架のキリストを見つめ
無言のまま時間が流れた……
きっと同じ事を考えてた…
パターゴルフが楽しそうにみえた
「あれ したいな!」
負けた…。
ブティックで
ワンピースを買わされる…
何も予定もなく
二人で日々を過ごす……
時間を気にしないで…
心を休めた……
また
都会に戻る為に……
……。