この記事は アニメ グランクレスト戦記 最終回 「皇帝聖印」のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください
さて、とうとうオーラス、半年に渡った「グランクレスト戦記」の放映も最終回を迎えました
感想記事を書けるのもこれが最後で、来週からはもう書けないことを寂しく思っています
テオが掴んだ幸せ
ベタで王道でありがちで、そして、最高のハッピーエンドでした
水野良先生は一度物語を完結させるとそのストーリーの過去を描いていくのが好きな作家さんなので、また別の形で「グランクレスト戦記」の話を楽しむことができる日を楽しみにしておきます
さて、プリシラが託してくれた聖杯の力でディミトリエを退けたテオ達
テオ「さあ、エーラムへ行こう」
長い道のりでした
君主たちが一つにまとまった証の皇帝軍の3色の旗
エーラムを陥落させた、というよりは、形式上、皇帝軍の勝利をこうして民に示さないといけないんでしょうね
古い世界観だなあ、と最終回まで思っていました
愛し合ったり、殺し合ったり、手を取りあったり色々あった者たちが、こうして一堂に会してテオを魔法師協会の本丸への扉で待ってくれていました
こうして感想記事書いてなかったら彼らの顔と名前が最終回まで一致しなかったと思います
今はフルネームまで覚えてしまいました
ラシックだけは、テオが何かを乗り越えてきたことを察した様子です
兄貴分キャラ、ラシック
正直、クライマックスでテオを庇って死んじゃうんじゃないかと思ってました
最初から最後まで、「グランクレスト戦記」で一番好きなキャラでした
生き延びてくれてよかったです
とうとうここまで来ました、混沌儀の間
あんまり存在をアピールすると、本当の敵が魔法師協会なのがバレるから最後に一気にクローズアップしたんでしょうね
テオ「あなたがフベルトスか」
フベルトス「そうだ」
ラスボスというより、あくまでこの世代の「パンドラ」の思想の実行者、だったようですね
たぶん、ほんの数人、あるいは一人だけがその思想と真相を知らされる仕組みだったんでしょう
ディミトリエはどこまで知ってたんでしょうね
大講堂の惨劇、聖印教団、パンドラ、皇帝聖印
この物語のシステムの根幹をなすと思われた要素さえ些末事といわんばかりに「真実が知りたければこれに触れるがよい」と言うフベルトス
実際些末でした
ここまでのどんでん返しをやってくれたファンタジー作品で、思い返すものと言えば、ほ
いえ、やめましょう
似た展開の話はいくつも挙げられるんですが、できるだけ知名度が低めでかつ古くて、これからアニメ化したりしなさそうな作品を出すと、
「スクラップド・プリンセス」(15年前にアニメ化したラノベ、オススメです)もこんな話でしたかね
シルーカ「罠かもしれません」
テオ「だが、俺は真実を知りたい。いや、知らなければならない」
「俺がこれから為そうとしていることのために」
どうやら世界から混沌が消えるのはこれが最初の機会のようです
いわば過去世代の人間の代表になるようなものなので、真相を知らないまま皇帝に即位するわけにはいかないという感じです
シルーカ「ご一緒します」
テオ「頼む」
シルーカ「ただ、大切なのはテオ様がどう感じられるかです」
テオ「わかった」
なにか世界の造り、成り立ちに関するとんでもない秘密だというのはなんとなくシルーカには想像がついたようです
観ていて、触れた途端パンドラが襲いかかってきて、「混沌の時代のために死ねや!こらあ!」って感じにならないのは読めました
しっかり互いの手を握り、混沌儀に触れるテオ達
つくづく、「グランクレスト戦記」って、この二人の恋の物語ですよね
二人とも、あっちの異性にフラフラ、こっちの異性にフラフラせずに、お互いだけを見てきました
でも、プリシラだけはやや危なかった気がします
本日2回目の謎ワープ
テオ「ここは…?」
シルーカ「混沌儀の中ではないでしょうか?」
テオ「閉じ込められたのか? …っ!?」
しっかり繋いでいたはずの手がスカッ
これは心細い…
意識だけになってしまった二人に
パンドラ「混沌の時代を終わらせてはなりません」
シルーカ「あなたは?」
パンドラ「私の名は『パンドラ』」
多分ですけど、この「パンドラ」って名前、私らの世界にも伝わってる「パンドラの箱」が元ネタで、「箱を開けてはいけない」って意味を込めて自称してるんでしょうね
慌てて閉じた後に箱の底に残った希望がこのアトラタン大陸なんでしょうか
テオ「これは?」
シルーカ「混沌爆発以前に栄えたとされる、先文明の光景ではないかと…」
「グランクレスト戦記」、まさかのポストアポカリプスものでした
なお「先文明」と書きましたが、「千文明」かもしれませんし、他の字かもしれません
どうやら私たちで言う「神話」のレベルの扱いで伝わっているらしい先文明の記録
シルーカ「遠い将来、この文明を取り戻せるかもしれません」
元々向学心が旺盛なのか、先文明の技術を蘇らせられる可能性に嬉しそうにするシルーカ
テオには現実味が湧いていないようです
「混沌の時代を終わらせてはなりません」
馬鹿の一つ覚えのようにこれを繰り返すパンドラ
パンドラ「矛盾や問題を抱えながらこの文明はまるで一つの生き物のように成長してゆきました。そしてついに究極のエネルギーを手に入れたのです」
「文明はさらに発展すると思われました。ですがそれは兵器にも転用されたのです」
地球によく似た星が「究極のエネルギー」とやらの兵器で爆発しました
よくある話ですよね
さして珍しいラストの展開でもなかったですが、この作品の最後にこういう話が出てくるとは予想してませんでした
シルーカ「文明が発達すればするほど、その光と影も強くなるのかもしれません」
むしろ、木製の兵器とか、やったらめったら原始的だったのでここから科学文明が発達していく流れなんだと思ってました
あえて発展させなかったんですね、パンドラの思想が
例えば、「インターネット技術」一つとっても、発展して世の中が良くなっただけとも思えませんものね
たしかに光と影があります、が、それはネットがない頃から人間が持ってたものだと思います
パンドラ「世界の終末を回避するために、私たちは一つの決断をしました。世界を混沌で満たし、文明を破壊することです」
テープの巻き戻しみたいに星が再生されて、混沌で真っ黒に満たされました
推測ですが、最後に究極のエネルギーとやらを使ったのが、世界を再生させて、その上で混沌を生み出すことだったんでしょう
つまり意図的に暗黒時代を作り出した、と
ドリフターズの黒王と同じ思想ですね
あの漫画今どこまで進んでるんでしょ? 5巻までは持ってます
テオ「なんだって…?」
今まで散々自分たち人間を苦しめてきた混沌が過去の人間たちによって意図的に作られたものだと知り、怒りを露わにするテオ
そんなRPGのラスボスみたいな勝手な、人間の性悪説でその時代を生きる人らが苦しめられる理屈が通っていいのか
特に彼の故郷システィナは混沌被害が多い場所だったので、んな勝手なことされたと知ったらそりゃ腹も立つでしょう
「地球の資源維持のために定期的に災害起こして人口減らして調整するシステム作ったぞ!」
って嬉しそうに言われたら、「ふざけるな」って思いません?
そんな感じですよね
テオ「だけど俺の考えは変わらない。遠い未来に世界が破滅するからと言って今を生きる人々やこれから生まれてくる人々を犠牲にすることが正しいとは思わない」
真実を知り、シルーカの手を握りしめていた手も、混沌儀に触れていた手も震えていたテオ
それでも、「混沌を浄化したい」という気持ちは変わりませんでした
どこまでも王道を征く主人公です
正直、使い古されたストーリーだとは思いました
けどそれでいいんです、ひねくれずに最後まで王道を進んでくれた主人公テオを、ここまで観れてよかったです
そして、この作品に出てきた、テオ以外の君主の誰かがここに辿り着いていてもテオと同じ選択をしたような気がします
丸め込まれそうな君主、誰かいますかね? いないと思います
テオ「たとえ『終わりの始まり』だとしても、俺は混沌より秩序の時代を選ぶ」
シルーカ「御意、それでいいと思います」
シルーカ「テオ様は混沌に苦しむ人々を救うために君主となられたのですから」
テオ「ありがとう」
ここは、シルーカも秩序の時代を望んだというよりも、テオが決めたことに着いていく、そう決めてた、って感じでしたね
いつの間にか、逆転してましたこの二人。最初のうちはシルーカが決めたことにテオの方が着いて行ってました
テオの決断に「それは終わりの始まりだ」と言い残し、服毒自殺を図るフベルトス
なんでこの世界の魔法師は目的が達せられないと簡単に毒で死ぬんでしょうかね?
協会の意思とか主君より、我が身可愛い、って思うことも悪だと思えないんですが
ディミトリエといい、この作品のキャラはなんかこう、死生観が極端です
テオ「ヴァルドリンド辺境伯と、ハルーシア候を呼んでくれ。皇帝の即位宣言をしたい」
マリーネとアレクシスを呼ぶテオ
もう戦うべき相手はいません、後はエピローグです
帝国「レオン」を建国し、民が幸せに暮らせる国にすることを誓い、皇帝に即位するテオ
いつかマリーネに夢想と言われた理想を語り、もし将来の皇帝が理念に反したら民がこれを倒す、「義務」を与える
民主主義と専制政治の中庸ですね。たしかに夢物語と言われても仕方ない考え方かもしれません
帝国名「レオン」はファーストロードの名前、ディミトリエの城の壁画に描かれていた人物ですね、多分
その人が一度歴史上グランクレストを作ったのかと思ってましたが、どうやら世界で最初に聖印を作った人物、のようです
テオ「俺は皇帝の名において、全ての君主に従属を求める」
主人公自らが為政者になる
無いわけではないですが、割と珍しい結末です
世界を平和にしたら旅立ったり、穏やかに暮らしたりする主人公の方が多いと思います
「グランクレスト戦記」のテオは贅沢にもそれら両方やりました
テオ「そしてすべての聖印を統合し、皇帝聖印が誕生した後、混沌の時代を終わらせると誓う!」
ここまで綺麗にタイトルを回収する作品は気持ちいいですね
最近のラノベはタイトルでオチて、そして始まりますからね
回収して終わり、な漫画は多いですが、ラノベはだいぶ減りました
始祖が「レオン」とか、「皇帝」とかどうしてもロマサガ2を思い出すな~とか思いながら観てたら、
割と似たようなモノローグが出てきました
人狼メイド、エマとルナにウエディングドレスのスカートの裾を持ってもらいながら走るシルーカ
シルーカ「はあ、はあ、はあ…」
きっと結婚式の前日も夜遅くまで仕事してたんでしょう
シルーカらしいといえば、らしいですが
やっと来てくれた花嫁に純白のドレスを褒める間もない花婿
さすが皇帝陛下は時間管理もバッチリです
苦笑しつつもどこか楽しそうなマリーネ
戦争が終わって3年経ち、だいぶ角が取れているのが伺えます
どうやらダブル結婚式にしたようです
よっぽど仲良し同士でないと現実にダブル結婚式やったら割とめんど臭そうな気がします
「グランクレスト戦記」はこの二人の結婚式が壊されたところから始まりました
今度こそ、惨劇は起こりません
そして、マリーネはなんで黒いウエディングドレスなんですか
喪に服していると結婚式はできないはずなので、ファッション的に気に入ってるんですかね?
アレクシスに「君には黒が似合う」と言われてその気になってこだわりの色にしてしまったとか、そんな惚気な裏話があったりして
司祭「これにより、あなた方は夫婦となりました」
それぞれ、万感の想いで想い人の左手の薬指に指輪をはめるテオとアレクシス
こんな人生最高の瞬間からどん底に叩き落とされれば、そりゃ自棄も起こしますわな…
今まで記事で色々悪く言ってごめんね、マリーネ
司祭「では、花嫁にキスを」
シルーカ、今更それくらい恥ずかしくないでしょうに、何を驚いているんですか
ひょっとしてこの二人、いちゃいちゃしてるように見えて、プライベートではほとんどいちゃつかないタイプ?
有無を言わせない、テオのキッス!
男らしい!
そして、
このふたり、気のせいか、マリーネの方からキスしに行ってません?
少なくとも押してました
アレクシスも、優しそうでいて押しが強いんですが、イメージ通りマリーネの方が押す夫婦になりそうです
本当の本当に色々あったカップルですけど、幸せになってください
従兄ちゃんもきっと喜んでくれてます
さて、可愛い妹を取られちゃって悔しそうなアイシェラ
実は、「もう最終回まで観たしネタバレされてもいいや」って思ってネット見てみたら、アイシェラのアウベストへの恋は叶ったようです
どぉーーーしても、それだけは気になったんです私
具体的にどうなったかは小説を読むときまで楽しみにしておきます
原作小説のネタバレになりますが、今読んでいる人、私みたいにこれから小説読もうとしている人がいたらごめんなさい
ついに、タイトルの「グランクレスト」誕生の瞬間!
プリシラの聖杯を、まるで宝冠を被るように据え、全ての聖印が統合された「皇帝聖印」が誕生しました
その証拠として、異世界の住人であるバルギャリーは真っ先にこの世界にいられなくなり、黒い粒になって消えてしまいます
魔法の力でこちらに来ていたのだから、元の世界(ティルナノーグ界とかなんとか)に帰らなければならないのですね
それにしても、なんと満足げな顔でしょうか
少しわがままを言えば、バルギャリーにはもっと出番が欲しかったです
さらばにゃんこの王
EDテーマ、綾野ましろさんの「衝動」が流れると同時に混沌儀にかざされるグランクレスト
この歌の中に「もう二度と繰り返さないと決めた」という歌詞があるのが感慨深かったです
テオに微笑み、光の中に消えていくプリシラ
ずっと聖杯と共にいたんですね…
比喩でも何でもなく本当に
でも彼女も、理を歪める混沌の力が無くなれば、命尽きた後はあるべきところに返られねばならない
最後まで一緒にいてくれたプリシラに微笑み返すテオ
結婚式に、嫁以外の女の、裸の幻を見るとは何事だ、とほんの少し思わないでもなかったですが
プリシラがいてくれなかったらあの吸血鬼戦どうなっていたことやら
そして、さらに月日は流れ
シルーカ「始祖皇帝は帝位を二代目皇帝アレクシス・ドゥーセに譲り、その妃であるマリーネを宰相の座に就かせ、エーラムの統治を託された」
はい、皆さんご注目
赤丸部をご覧ください
レイラとカミィ(って名前のクライシェ家の侍女)が赤ん坊を抱いています
アレクシスぅ! ちゃんとやることやったんですね!!
最初、テオとシルーカ、アレクシスとマリーネの子供が一人ずついるのかなと思ったんですが、二人ともクライシェ家の侍女が抱いてて、システィナに子供が出て来ないってことはマリーネが二人産んだんですね
なんとも感慨深いじゃありませんか
お母さんになりましたよ、あのマリーネが
シルーカ「譲位したテオ・コルネーロは生まれ育ったシスティナの領主に戻った」
スローライフ! しかも隣に愛する妻
民と一緒に汗を流し、果物を育て…
多分ですけど、システィナの土壌に合うように品種改良とか、色々頑張って、ようやく実ったんでしょうねこのマスカット
なんと幸せそうな領主でしょうか
そういえば、生き延びたはずのジュゼルはどうしたんでしょうね?
テオはあくまでマルザの村の領主で、システィナ島そのものの統治はジュゼル・ロッシーニに任せたんでしょうか
エマ・ルナ・アーヴィンも一緒にシスティナに来てくれました
3人とも、違う道も選べたんでしょうけど、今更テオとシルーカと離れたくなかったんでしょうかね
特に、アーヴィンの心境を訊いてみたいところです
食事の準備をしてくれていたところに、収穫した大粒のマスカットをいっぱいのバスケットに持って手を振るテオ
シルーカが手を繋いでいる子は二人の子供ではなく、村の子供でしょうかね?
二人の子供ならもう少し似せるでしょうし
この果物も、村で食べたり、ラクシアの街に送ったり、大陸に輸送したり、醸造して果実酒にしたり、色々なところへ行くんでしょう
そういえば、14話感想でレベッカの墓と書いた墓石、多分テオの父の墓ですね
その墓に花を添えながら、シルーカに語るテオ
テオ「俺はずっとこの光景をずっと夢見ていた」
シルーカ「はい、テオ様は見事にやり遂げられました」
シルーカ、テオが君主でなくなっても様付けで呼ぶんですね
テオ「シルーカ、俺の『魔女』。君は流浪の君主だった俺に最高の魔法をかけてくれたんだ」
シルーカ「これからは、自然な時間が穏やかに流れていくのでしょうね」
テオ「そうだね」
口づけをかわし、虹がかかる
あー、もう正直観てて恥ずかしい
だがそれがいい
第24話 「皇帝聖印」 、そして「グランクレスト戦記」ここまでです
このアニメから、人生で色んなことを始めて、色んな感情を味わいました 多分、一生忘れないと思います
ありがとうテオ、そしてみんな! ありがとう「グランクレスト戦記」!
自分が人生半分引退して、朝起きたらベランダに花が咲いてるとか、野菜が実ってるとか、そんなことを幸せに感じて生きてこうと思っていたとき、暇潰しに始めたブログで、初めて感想を書いたアニメです
こんな拙い感想記事を見て下さった方にもこの場を借りて感謝を!
途中空気化したり、優しさを見せたり、怖くなったり、殺したり殺されたり、色んな目に遭った主人公のテオでしたが、
最後には、愛する人と共に浄化した自然、そして浄化した人々と生きていく道を選びました
締めの言葉は、心に浮かんでぴったりはまってしまったので、とあるリプレイ小説の末尾の文を借りさせて頂きます
これ以上のハッピーエンドが、この世にあるだろうか?
(ベーテ・有理・黒崎先生著 Rock'n'roll レンドリフト・ミスフィッツ5巻より)



















































