この記事は、アニメ 銀河英雄伝説 Die Neue These第1話「永遠の夜の中で」のネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください

 

リメイク前があれほどの神アニメだったのに、ついに始まってしまった挑戦作


「銀河英雄伝説Die Neue These」


田中芳樹先生の小説を原作とする、スペースオペラの金字塔的作品です
タイトルにくっついてるドイツ語の意味は「新章」とかそんな意味で捉えればいいんですかね?
「ディ・ノイエ・テーゼ」

カタカナで書いてもなんかかっこいい ドイツ語はズルい

なお、私は「藤崎竜先生版 銀河英雄伝説」の漫画感想でも書いたとおり、この作品の信者です
前作アニメは3周観ましたし、原作小説も2回読みました
これでもコアな人たちからすれば全然まだまだひよっこです

 

まあ、私の銀英愛はアニメ感想内で書くとして

火曜を迎えファミリー放送で放映されたので、第1話の感想行きます
実は我慢しきれなくて先行放送ですでに1話は観てしまいました

 

まだ第1話のうちに断っておきます

この作品の展開のネタバレはできるだけ控えていきますが、完全にネタバレしないほど、私はこの作品の感想について「遠慮」できると思っていません
なので、銀英伝ガチ初見の人は、こんなネタバレありの駄ブログなんか読んでる時間があったら小説や漫画の方を読んでみるか、アニメの次の展開に胸を躍らせていてください

 

しょっぱなから、えらい中世的な雰囲気に突如戦艦

これぞ銀英伝の世界観です

 

ナレーション「ここに描かれた事々が貴方の知っているものに近く、ここに現れた人々があなたの知っている人に似ていたとしても、それは歴史の偶然であり、必然である」

なんかリメイクアニメとしての予防線貼ってきた!!


比較的、前作アニメから違和感のない抑揚のナレーションが「歴史」を描くことについて語っています

 

そうなんですよねー
三国志でも、日本の戦国時代でも、WWⅡでも、平成30年でも、描き方次第、受け止める人次第で色んな物語になるんですよね
そして同じ人間が、人生で同じ物語を複数回観ても、どんな物語と思うかはその状況や立場、年齢、その時の気持ちで毎回違うはずなんです

 

そういえば、リメイク前の銀英伝アニメについては「前作」という表現に統一しようと思います

「原作」は違いますし、「旧作」もなんか嫌ですし(今春からの銀英伝アニメで興味を持った人にも見て欲しいので古いモノ扱いしたくありません)、「1期」はそもそも110回を4回に分けてたからもっとおかしいし、「OVA版」も微妙に違うので、過去のアニメ版は外伝含めすべて「前作」と表記します

 

さあ、そんな私のくだらないこだわりは置いておいて、主人公の一人が登場です

ラインハルト・フォン・ローエングラム

と言っていいのかは微妙な年代ですが、彼が大きく銀河の歴史を動かします

空を見上げ白い息を吐く、その姿だけで絵になります

この場面はカプチェランカでしょうか
個人的には、そこまで前作アニメから違和感を感じない絵柄でした

 

そしてOPテーマは女性ボーカルの英語ソング!


「銀英伝」でいきなりOPを日本語で歌われたらどうしようとびくびくしていたんですが、透き通った声のなかなかに銀英らしい英語の曲

 

そして重なるブリュンヒルトとバルバロッサ

 

前作アニメでは、OPには3期を除き、同盟側のキャラは一切出てきませんが「Die Neue These」では同盟のキャラもOPに出てきました

ヤンかっけえ!!

 

紅茶を飲んで一息 私も紅茶呑みながら観ました
ヤンの顔は原作の挿絵、漫画版、アニメ版、新装版の挿絵、藤崎竜先生版、と銀英伝が続けば続くほど美形になっていきます
私に銀英伝を勧めてくれた友人は小説版からのファンで、ヤンにかなりかっこいいイメージがあったらしく、初期の小説の挿絵の中年太りのおっさんがヤンだと知ったとき大層ショックを受けたそうです

 

 銀河英雄伝説 ‐Die Neue These‐ 

始まりました!!

 

まずは、銀河帝国、自由惑星同盟、フェザーン自治領の状況を簡単に説明してくれます

 

時代は宇宙歴796年、西暦にすると3500年くらいなんでしたっけ?

 

ゴールデンバウム朝銀河帝国

元軍人のルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが1代で築き上げた、専制君主政治の独裁帝国

どうでもいいですが、ゲームのサガシリーズの無機系最強モンスター「ゴールドバウム」や「ゴールデンバウム」はこれが元ネタらしいです

 

自由惑星同盟

前述の銀河帝国の圧政から逃れたアーレ・ハイネセンらの一行が興し、民主主義政治で成り立つ同盟、というか国家 

映っているのは首都星ハイネセン

この星、どこか地球に似てる?
と、思った人がいたらその印象をぜひぜひ覚えていてください

 

そして、ちゃんと帝国から同盟に場面が移るときイゼルローン回廊を通ってた! 細かい!

 

そして第3勢力、フェザーン自治領

帝国とも同盟とも商売する、軍事ではなく、経済的な支配者

 

ナレーション「3者はまさに三すくみの状態にあった」


余談ながら、田中芳樹先生が掌編「銀河のチェスゲーム」の一部を膨らませて書いた、この小説の最初のタイトルは「銀河三国志」とか「宇宙三国志」とかそんなのだったそうな

 

キルヒアイス「星を見ておいでですか、閣下」

やはり銀英伝の最初の台詞は、この台詞でないと!

 

それにしてもキルヒアイスがやや釣り目がちになっています

彼はもう少し優しい顔立ちなイメージだったんですが…

 

ラインハルト「ああ、星はいい」
いつの世も、人は星を求めてしまうのです
恒星のように輝く大きな存在が歴史を照らした後も、また人は星に手を伸ばす……と、この感傷に浸るのは気が早すぎますね

 

キルヒアイス「このままの速度ですと、約6時間後に接触します」

なんか未来が舞台のアニメでも時代が進んでる感じがします
この小型の発光モニターを直接手でタップして操作したりできるところとか、現実的な技術と非現実的な技術の境目っぽくて実に良いです

 

簡単に状況を説明すると
同盟軍「前に帝国に勝ったやり方でまた勝ってやるぜ! 兵力も敵の倍揃えたし圧勝間違いなし」
帝国の諸将「やばいよこの状況、しかもうちの総司令官皇帝の愛人の弟ってだけのまだ20歳の子供みたいな司令官だよ、死んじゃうよ」
ラインハルト「大丈夫だ。敵アホだし、絶対負けない」
キルヒアイス「んだんだ」
って感じです

 

第1話「永遠の夜の中で」

えっ、そんなロマンチックなタイトルなの?って思って、思わず原作小説引っ張り出してしまいました
原作小説の1章のタイトルですね

身長の会話とか、台詞一つとっても、めっちゃ小説に忠実にやってますこのアニメ

 

ファーレンハイト「(ニヤリ)」

ラインハルトの自信にただ一人興味深げにしている若めの提督
たしかまだ30代だったと思いますが、もっと上に見えますよね

前作アニメより老けて見えます
“ただ食べるため、生きるために軍人になった”と豪語する、皇帝への忠誠とか帝国の誇りとか関係ない、という異色の人です

 

えらこっちゃえらこっちゃなるのは当然の中、ラインハルトを信じられるのはその若さ故と指摘されます


この人のフルネームを一発で覚えたのが自慢だった愚生の若き日の思い出 かっこいい系爺さん提督メルカッツ

この時点ではラインハルトのことをまだ「生意気な金髪の孺子(こぞう)」扱いしています

 

ラインハルト「ところでキルヒアイス、他に人がいないところでは『閣下』呼ばわりする必要はない」

このあたりの台詞も、先知ってるともうね…
だめだ、まだ泣くな… フジリュー版も控えているというのに

 

ところで同盟軍の方はというと

 

パストーレ「帝国軍はどういうつもりなのだ、何を考えている」

大部隊で襲い掛かれば相手がビビって逃げて、それで「戦争に勝った!」って言うつもりだったんでしょうかこの人


こういう人の気持ちも、社会に出て長くなった今なら少しは分かります

「常識で考えたらこうなるだろう」って信じていたい気持ち
なのに、「いざとなったら誰かが助けてくれる」、そう思っちゃうんです

 

ラインハルト「ファイエル!」

やっぱり銀英伝はこうでなくちゃ!という発射の掛け声 

もう少し声に重さがあってもよかったかもしれません
パストーレの甘い予測は天才ラインハルトに無残に打ち砕かれます

 

CGを駆使した新アニメの艦隊戦の迫力もなかなかのもの


参考までに、銀英伝の宇宙戦艦には1隻あたり約700~800人乗ってるそうです

銀英伝の戦争ではどんだけ簡単に人が死ぬかがわかります

 

このアニメ、ワルキューレもかなり動きます

これならポプランたちのスパルタニアンでの活躍シーンにも期待が湧きますね

早く観たいものです

 

ラインハルト「敵第6艦隊の右側背に回って攻撃を仕掛ける、何時間ほど必要だ?」
キルヒアイス「4時間弱です」
ラインハルト「こいつ、もう計算していたな」

 

ふたりがただの部下と上官ではないと伺わせるシーンは度々挟んでいたものの、早くアンネローゼの話を出してあげないと、どんどん怪しい関係に見えてしまうので早くしてください
特に、なんでラインハルトがキルヒアイスを名字で呼んでいるのかの場面は是非早く観たいところです
(うーん、この記事「早く」って言いすぎなような)

 

ラップ「間違いなく、敵です」

割と渋い雰囲気のイケメンになっているラップ
双璧主人公の親友にして、同盟軍第6艦隊の副官
だけどキルヒアイスと比べるとさすがに影が薄いです

 

ラップのムーア司令官への警告は遅きに失し、第6艦隊も壊滅
こんな短時間で1万隻単位の艦隊が二つもやられるのだから、ラインハルトに具申していた提督たちも、メルカッツ、ファーレンハイト以外も上の指示さえしっかりしてればそれなりには有能なのでしょう

 

ムーア「降伏…だと? いや、俺は無能ではあっても卑怯者にはなれん」

台詞だけならかっこいいこと言ってるんですが、その覚悟のせいで部下が何人死ぬと思ってるんですかあんた
 

ここでラップがムーア後ろから殴って気絶させてラインハルトに降伏するくらいの気概があれば、パエッタが負傷せずヤンの歴史も大きく変わっていたかもしれませんね

あえなく壊滅させられた第6艦隊も、第4艦隊と同じく掃討もそこそこにされ、ラインハルトは残る第2艦隊を殲滅しに向かいます


どうやら帝国軍にはほとんど被害が出ていないようですし、もう正面突破でいいくらいの戦力差になってしまいました

 

しかーし、ここからがある意味「銀河英雄伝説」、本当の幕開けかもしれません

 

キルヒアイス「貴方がここに居るように、敵にも秀でた誰かがいたらと」
ラインハルト「おかしなことを考えるのだな、キルヒアイス。もし実際にそんな人物が現れたとしたら、是非一戦交えてみたい。そしてできれば顔も合わせてみたいものだな、さぞや話も弾むだろう」


この『敵』を求めてやまないラインハルトの台詞も、どこか予言めいています

そして、生きて、現れる彼の『敵』

愛しい愛しい怨敵が彼の前に現れてくれます

 

ヤン「私はパエッタ司令官の次席幕僚、ヤン・ウェンリー准将だ」

場に不釣り合いな、呑気にさえ聞こえる声が、同盟軍だけでなく帝国軍の回線にも響きます

もう一人の主人公、登場です
声は鈴村健一さんでしたか

思っていたよりも高音の声優さんでしたね、ヤン役の後任は

 

有名な話ですが、前作のヤン役の声優、富山敬さんは現実にヤンの後を追うことになります
元々名声優であっただけに当時のアニメ界でも喪失感は大きく、代役を立てずに前作の銀英伝アニメは最終回を迎えました
私自身がそうであるように、新しいヤンの声を受け入れがたい人も多いでしょう

 

ヤン「私の指示に従っていれば『負け』はしない。わが軍は今のところ負けているが、要は最後の瞬間に勝っていればいいんだ」

危機感をあおるBGMをバックにした、緊張感に欠けるヤンの放送

 

私はどこかで怖がっていました、富山さん以外がヤンを演じることを
でも、なんかこう、逆に、“声だけ”で出てきてくれたおかげか、妙な安心を感じました、「ふわっ」と聞けました

たぶん、ボロクソにけなす人もいるでしょう、ヤンだけでなく、他のキャラの新しい声も

なんせ前作は「銀河声優伝説」の異名をとるアニメでしたからね


ただ、自分は「今」思ったことを残しておきたいのです、この記事に
たとえ未登場キャラに「この声合ってねえ!」って思っても正直に残したいのです

 

そんな私の心中はどうでもよくて

 

ラインハルトも、声だけが聞こえてくる、しかも「自分に勝つ」と公言してはばからない男に何かを感じたようです

 

ラインハルト「おてなみ拝見と行こうか、キルヒアイス」

私は、銀英伝新アニメが始まるにあたって、この

「おてなみ拝見と行こうか」

って台詞を1話感想記事冒頭で使おうと思ったんですが、銀英伝のどこで出てくる台詞なのかと、誰の台詞だったか思い出せなかったんですよね

だから使いませんでした、悔しかったので


回答はアスターテ会戦前のヤンの放送を聞いた時のラインハルトの台詞でした

めっちゃ序盤の台詞でしたね

そして、“おてなみ”はお見せて頂きました

 

9割9分勝ったはずの戦いに違和感を感じ始めるラインハルト
キルヒアイスも、ラインハルトに負けないほどの戦局眼を持っているはずなのですが、まだ気付けていないようです

 

帽子を被り直す、ヤンの癖

まさかの1話のヤン登場は後ろ姿だけ

そして「頭をかいて誤魔化すさ」の迷言もまだ

しかし、これはこれで何とも言えない存在感を放っていたと思います

 

きっと同盟サイドの視点は2話で描かれるのでしょう

 

EDテーマは前作と同じく日本語の歌


同盟側だけではなく、帝国同盟両方のキャラが出てきました
勢ぞろい、にはまだほど遠い(というか勢ぞろいは不可能に近い)ですが、結構見た目が変えられているキャラが多いのは分かりました

 

次回 第2話「アスターテ会戦」

小説版の各章のタイトルの続きですね

 

「銀河の歴史がまた1ページ」はさすがに踏襲しませんでしたか

 

さておき、総括としての感想は、思ってたよりずっと良かったですね!

この出来のまま序章「邂逅」は突っ走ってほしいものです

“おてなみ”を拝見し、この老いぼれ、興奮で赤くならせて頂きました!


ですが多分、このアニメを酷評する人もいるでしょう
でも、私は満足しました それでいいんです

来週も楽しみです


この記事の締めの言葉はドイツ語も捨て難かったですが、僭越ながら前作アニメの毎話の締めの言葉を借りることにいたします

 

アニメの歴史が、また1ページ…