ダダイスム、シュルレアリスム、キュビスム、表現主義、この当時の画家達が常に新しい手法、構成、表現を打ち出していたという事を少し感じる事ができました。

今回自分はただ見るだけだと印象に残らないなと思い、紙と鉛筆を持ち1枚1枚の絵を見て受ける印象と色の色調(トーン)を書き出してみました。
ディープ、ダル、グレイッシュ、ダーク、ソフト、ライト、ブライト、ビビット、ペールなどで分類されるトーンですが、今回の展覧会ではどのような色調が多かったでしょう。
そして印象を受けた言葉としてはやわらかい、硬い、さわやか、寂しい、静かな、悲しい、暴力的な、楽しいなどがありました。
全体を通してみるとグレイッシュ、ダーク、少しだけビビットなどの色調を多く書き出している事がわかった。何となく悲しさや寂しさのある印象がトーンと関係していたのだろうか。
この当時の時代性なのか、この時の流行なのか少し暗い感じもした。
最後のフロアに入るとそこはパウル・クレーの絵だけが飾ってあった。
今回自分はパウル・クレーの絵を実際に見るのははじめてでした。(もしかしたらどこかでみていたかもしれない、、、。)
彼は当時第一次世界大戦中、ナチスに追われスイスに亡命。
こんな中彼の絵には明るい独創性と希望みたいなものを感じました。
配色、配置、構成がとてもきれいで、ふと見ている時に作り手の気持ちになって考えてみました。
彼は一枚のキャンパスを目の前にしてどのように配色を考えていくのだろう?無意識に感覚で描くのか、計算されたものなのか、考えているととてもわくわくさせられる絵ばかりです。
個人的には彼が付けているテーマがとてもユニークで面白いなと思います。
直角になろうとする、茶色の△

正直意味がよくわからないですよね。
色相とサイドのコントラストが、三角形の躍動感を演出しているように見えます。
リズミカルな森のラクダ

宝物

淡い色調で整えた絵、ダルな配色の中にビビットなオレンジが少し配置されている絵、とても調和がとれていて心地よさを感じました。
デザインをする上でやはりこのバランスのとれた色の調和を考える事は必須ではないでしょうか?
写真展を見に行く事の方が多い自分としては久々にみた絵画展はとても新鮮でした。
皆さんももし機会があれば是非自分の目でみてください!!オススメします。
文化村のURLです。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_09_k20.html