イスラムの法律「シャイーア」を知らないと命取りになる。
イランやイラク、サウジアラビアなどは、イスラム教の戒律をかなり厳しく守る国です。また、法律も「イスラム教の戒律に従う」というような条文になっているものも少なくないです。だから公の席でワインを飲んだりすると、罰せられる可能性があります。
特にイランは、非常に厳しい国です。イスラムの法律である「シャリーア」によると、死刑に相当する罪は大きく分けて3種類あります。それは「殺人・麻薬密輸入・婚外交渉」です。
また、イランには、法律だけでなく「道徳警察」という存在があります。道徳警察は常にイスラムの戒律が守られているか厳しく見ています。豚肉の料理を出したり、蛙を食べたりすると、道徳警察から罰せられてしまいます。イランでは犬を飼うことも禁止されています。
「道徳警察」の判断は絶対!その「道徳警察」が、最も厳しく見ているのが「シャーリア」に書かれた死刑に相当する3種類の罪です。特に、未婚の女性の婚外交渉に関しては非常に厳しく道徳警察が見張っています。ですから、自動車の中で男性と女性が2人でいるだけで、道徳警察は逮捕監禁することができ、鞭打ち100回の刑になります。
このほかにも、エレベーターに男性と女性が2人になってしまっても罰せられます。これはクリスチャンにも、日本人にも適用されます。当然、日本人女性が知らないで、エレベーターの中でイランの男性と2人きりで乗ってしまうと、日本人女性も鞭打ち刑になるのです。
イスラムでは、男性が偉く、男性の意見が優先されます。これは、1人の男が女性を何人も妻に持てる制度からもわかります。なのでたとえレイプされても、犯人の男性が「あの女が俺を惑わした」と主張すれば、女性がレイプされた事実を告白しても、レイプされたことを物証で証明できなければ女性の罪になり、女性の言い分はすべて無視されてしまいます。
ひとつ例を挙げてみましょう。2004年夏、イランのアテファー・サレイという16歳の少女が公共広場で絞首刑になり、話題になりました。サレイは、50歳近い男性に何度となくレイプされました。しかし、この男性が町の権力者であり、サレイの父がその人の影響下で働いていたので、サレイは黙っていました。そんななか、レイプ事件が道徳警察の捜査によって明るみに出たのです。道徳警察は、当然男性も逮捕、拘束しました。しかし、町の権力者である男性に対して、町の人々は「男性は悪くない」と証言してしまいました。このため、少女が男を誘惑したとのいうような形になってしまったのです。それだけならばよかったのですが、サレイの「誘惑した婚前交渉」は、「ほかの同年代の少女たちに悪影響を及ぼしている」と、裁判や取り調べでいわれるようになりました。裁判では結局サレイの主張がまったく認められなかったのです。興奮したサレイは、裁判中にオーバーアクションで主張した時、頭に巻いたスカーフが取れて、肌を見せてしまいました。イスラムでは女性が肌を見せるのは重大な戒律違反です。通常は眼しか出さないで、あとはすべて隠します。しかし、サレイは裁判の場で髪の毛も首元も肌を見せてしまったのです。もちろんイスラムでは戒律に違反しています。結局、戒律違反をしたサレイは、「婚前交渉」「男性の誘惑」「ほかの同年代への女性の悪影響による社会風紀の乱れ」そして「女性がスカーフを脱ぎ肌を見せるという戒律違反」の罪で、翌日の朝6時に絞首刑となったのです。ちなみに「朝6時」というのは、ちょうどイスラムのアラーの神が地上に出てきた時であり、神に前日までの罪を謝罪する意味で、朝一番に絞首刑が行われたのです。レイプされ、自分の意見がまったく無視されて、そのうえ、スピード判決で絞首刑。これが、イスラムの社会なのです。そしてこれを知らないと、イスラム教徒以外でも、また、日本人でも『女性が誘惑した』といってレイプされ、そのうえ処刑されてしまうかもしれません。もちろん、宗教ですから戒律は仕方がありません。法律ですから守らなければいけません。そして、尊重すべきでもあります。しかし、それらを知らないと非常に怖い思いをすることがあるということを覚えておいた方がいいです。