こんばんは、スタッフです。
寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか
雪が降りそうで降らない..そのまま降らずに春になってくれないかなと思っております。。
さて、今週もワークショップが終わりました。
とあるクラスでは、人気連続ドラマの台本に挑戦しました。
群像劇のコメディ台本ということもあり、皆さん苦戦していました。
人気の連続ドラマ、誰が出演しているかも知っているとのことで、台本が手元に渡ったとき、明らかに楽しそうな空気が流れました。
非常によい雰囲気です。
話は変わって、先日とある事務所のマネージャーさんとこんな話になりました。
「それなりに良い芝居をするけど、今ひとつ何かが足りないんです」
何か
とは 何か。
良い俳優とは何か
悲しいシーンで涙を流せること?
オーディションに通ること?
監督がOKを出す芝居できること?
現場が円滑に回る芝居ができること?
何でしょうか?
では。
選ばれる俳優は、なぜ多くの作品に出続けられているのでしょうか?
演技がうまいから?
ルックスがいいから?
事務所が良いから?
きっとどの答えもノーです。
簡単に考えてみましょうか
撮影の現場では、何十人ものスタッフが寝ずに暑い中寒い中戦っています。
俳優部が支度部屋に入るのが6:00だったとしましょう。
早いですね。
真冬であれば、外は真っ暗でしょうか。
きっと皆さんがその支度部屋に入った時、
部屋の中は暖かくなっているはずです。
お茶や、お菓子が用意してあるかもしれません。
部屋を暖め、お茶を用意して、メイクができるように1時間前から準備をしてくれるスタッフがいたからです。
彼らが5:00入りとします。
さらにもし、前日までの撮影が12:00に終わったとして、全て片付け、次の日の準備をして、打ち合わせをして、寝るとおそらく3:00です。
...それで5:00に支度部屋を準備するということは....?
どういうことなのか。
その他にも、撮影部であれば、機材の整理、撮影したぶんのデータバックアップ、カメラの充電を深夜に。
衣装部であれば、その日の衣装洗濯に次の日の衣装準備
美術部であれば飾り込みで数日間寝ずにセットに篭り続け
カメラが回っていないところでも常に人が働き続けています。
撮影が12日間あったとして、これが12日間続くということがどういうことなのか。
ここで言いたいのは、辛いですね、ではありません。
そのスタッフさんが寝る時間を惜しんででも支度部屋を暖め、お茶やお菓子を用意した理由です。
俳優部が万全の状態で作品に挑めるようにするためです。
つまり、全ては作品のためです。
作品が良くなるために、細かい気配りをしています。
俳優が偉いからではありません。
では、はじめに戻ります。
いい俳優とは何なのか。
きっと作品のために汗をかける俳優ではないかと思うのです。
この作品のために、私は何ができるだろうか?
ものづくりの原点ではないでしょうか。
台本を渡されたときのワクワクする想いや、読んでいて突き上げるようなアツイ感覚を持ち続けられることも実は努力だったりするのです。
この感覚は放っておいたら、鈍って、重くなって、錆びついていきます。
ワクワクする心を持ち続けられる努力を。
また来週。