病院に着くと、駐車場で弟くんが待ってくれていた。
病室では父が横になっていて
もうずっと意識がないままだと
病院に着いたのが9時すぎ。
手を握って、『お父さん、来ました。みんないますよ。』と小さい声で話しかけた。
母と弟くんは、念の為に救急車を呼んだのに
そのまま亡くなるかも知れないというこの事態をどこか遠く感じてたと思う。
普通に話して、冗談言ったりしてた。
家族だけでなく私がいたから気を遣ったのかも。上手く言えないけど。
多分家族だからだと思う。
私は義理の家族だから、前回会ってから3ヶ月経っているし前回とのギャップにショックを受けたし、このまま亡くなってしまうのか、としっかり感じていた。
涙も出るし、
あんまり話したくないし、
父には話しかけたいし
手も握っていたいし
私の父の時はいわゆる死に目には会えなかった。着いた時には静かに眠るように横になっていて、私は行く途中の電車でもバスでも泣き続けて着いた。そういう11月の秋の朝だった。
でも私が兄と母と一緒に父を見守ることができてたら、やっぱり意外と普通にいろんな話をしたのかも知れないと思う。
