昨年暮れの有馬記念をヴィクトワールピサで制するなど、JRAで大活躍しているミルコ・デムーロ騎手(32)の弟にあたるクリスチャン・デムーロ騎手
(18)が、17日の船橋競馬で“日本デビュー”を果たした。昨年、イタリアで153勝を挙げてリーディング2位に入った若手のホープ。地方競馬で短期免
許を取得して日本へやって来た。この日は、4鞍の騎乗でいきなり2勝をマーク。華麗な手綱さばきでファンを魅了した。
初日から、存在感を見せつけた。C・デムーロは、日本での初騎乗となった7R(イエローモンスター)こそ8着に敗れたが、続く8Rは、単勝1・5倍と圧
倒的1番人気のクロススピードに騎乗し、3番手から危なげないレース運びで初勝利をゲット。そして、11Rのローズデュルワで鮮やかな逃げ切りを収め、イ
タリアでの勝ち星と合わせ、区切りの通算200勝を達成した。
「初日の勝利を目指していたので、満足している。200勝? 意識していなかったけど、うれしい」。まだあどけなさの残る表情に笑みが浮かんだ。
まだデビュー3年目だが、着々と地位を築いている。09年に45勝、昨年は153勝を挙げ、現在、JRAに短期免許で来日しているリスポリ(203勝)
に続くリーディング2位に躍進した。「落ち着いて、一番いいタイミングを見極めることと、勝ちたい気持ちが大事だと思う」。リスポリは、16日の日経新春
杯(ルーラーシップ)でJRA重賞初制覇。南関東でも、イタリア人ジョッキーが新風を吹き込みそうだ。
免許期間は3月6日までで、船橋の川島正行厩舎に所属。以前、兄のM・デムーロの身元も預っていた川島調教師は、18歳とは思えぬ卓越した技術を絶賛す
る。「ハロンの時計を、言った通りに乗ってくれる。コンマ2秒くらいしか違わないんじゃないかな。それに、道中の姿勢もソフト。兄に似ているね」
現在、イタリアはオフシーズンであることから、社台ファームの吉田照哉代表の勧めで日本へ渡った。まだ見習い騎手のため、JRAでは騎乗できないが、「日本という国は好き。毎年来たい」。プライベートを含め3回目の来日で、すっかり気に入った様子だ。
目標とする騎手は、兄、ファロン、デットーリ。「重要なレースを勝てるような騎手になりたい」という夢が現実となる日は、それほど遠くなさそうだ。
◆クリスチャン・デムーロ 1992年7月8日、イタリア・マリーノ市出身。18歳。10歳の時に障害のレースに参加。12歳になると競馬場でレースに
乗り、2009年にデビューした。イタリアでは、2年間で198勝をマーク。日本で活躍中のリスポリについては「ライバルというより、いい友人」。趣味は
サッカー。163センチ、48キロ。血液型A。