「一番いて欲しくない馬が前にいましたね」福永祐一
2000年の高松宮記念、人気薄のディヴァインライトで2着に入った際の福永騎手のレース後のインタビューである。
このときの1着馬は彼が3歳時まで騎乗してついぞG1を勝つことが出来なかった5歳牡馬キングヘイローだったのである。
一見、乗り替わりへの悔しさを全面に出したものと受け取られるかもしれないがこう受け取るのが良いだろう。父が凱旋門賞馬、母が米国G1を7勝したこの超良血馬に乗りながらも苦渋を味わい続けた。
当初は期待に沿って2歳時に東スポ杯3歳S(当時)を勝ちクラシック候補となった。
しかしながら、皐月賞2着後のダービーでは14着敗退という憂き目にあう。その後菊花賞も5着。
そして乗り替わり通告。
G1を勝てるはずの馬なのに、勝たせてやることが出来なかった自分、そして眼前にその勝利を見た時、その後悔の念を強くした一言、ではなかろうか。
もっとも、その教訓を彼は生かしきっている。
99年プリモディーネでの桜花賞制覇を始め、その活躍は1流ジョッキーへの階段を着実に昇っているのである。