今朝、オクラホマ州の共和党議員が州議会の教育委員会で高校の上級歴史クラスのためのファンドをストップするという議案を承認したというネットのニュースを読みました。近年、カレッジ ボード(全米大学入試委員会のようなもの)が上級歴史クラスの内容の枠組みを変えたらしいのですが、新しい枠組みではインディアンを追いやったこととか奴隷制のことなどについて突っ込んだ内容が予定されており、保守層の一部はアメリカの悪い面を強調しすぎていると怒っているらしいです。
それを読んで暗澹たる気持ちになりました。アメリカの中部の田舎のレベルの低さとか(オクラホマは全米学力テストで下位のようです)、学問とか自由の否定とか、アメリカ一番主義の嫌らしさとか、そういう無神経さと傲慢さが少数派やよその国の人を怒らせていることとか。
ちなみに、第二次大戦のことで少しでも日本が自国を擁護したら彼らは怒り狂うでしょう。アメリカは正しい、強い。アメリカにも間違いはあっただろうけど、小さなことだし、そんなことわざわざ確認しなくてよろしい。
ところが、夜になってみると、批判が爆発したためこの議案はとりあえず撤回することになったそうです。(“誤解”を受けた部分を書き直してまた出すと言っていますが。)アメリカの学問と良心は健在だったとほっとしました。