<岳くん恋愛ドラマ4章3マウントまでネタバレしています>












岳くんの恋愛ドラマはすごく自然な距離の詰め方で、素敵だった。
トラ猫の相談を通じて距離が縮まった2人が、お互い意識しつつも恋人未満的な関係を続けていきながら、あるきっかけで付き合うようになる…。
物語の始め1章1幕での2人の関係性って、メインドラマ3章を経ての関係性としては全然不自然じゃないし、12話っていう短い中ですごくキレイに2人のそこからの関係の変化が描かれているのがよかった。


4章3幕の最後にまとめられているけれど、岳さんめっちゃ紳士。
「家まで送る」とか「ダーツで負けた方が罰ゲーム」とか、まどかちゃんがNOと言っている間は無理矢理まるめこんだりするんじゃなくて、「じゃあ駅までならどうだ?」とか「ハンデ100点ならどうだ?」とか同意が出るラインまで下げていって、同意がもらえて初めて「よし、じゃあやろう!」となる岳さん…優しい…

1番優しさが発揮されていたのは、まどかちゃんのお家に初めて行ったとき。「自分はまどかちゃんに対してこういう気持ちを抱えているから、それに対してきちんと確認がとれてからでないと上がらない」って……本当に超絶紳士では…!?

私の中の岳さんって、メインドラマや伊織くんの恋愛ドラマに出てくる「藤村を潰す!!」とか、汎用ソロチャレンジボイス(まさかの自己紹介スタイル)とか、特別レッスンのボイス(まさかの高笑い)とか、オラオラした感じのイメージしかなかったけど、
恋愛ドラマで見せる様子がいい奴過ぎて、見方ぐるっと変わったよね…。


ただ、実は紳士であろうと、「夢色カンパニーをぶっ潰す」っていう姿勢はブレていなくて、まどかちゃんと懇意になろうとなんだろうと「それはそれ、これはこれ」と分けているところはこれまでの彼のまま。
今まで見えていた面も彼だけど、そうじゃない一面も彼なんだよ、ってきちんと両側面が成立しているのがよい。
そして相変わらず「私も簡単に潰されないようなものを書きますから」ってガッツある返事のまどかちゃん、好きです。この子強いわ…本当に…
<響也さん恋愛ドラマ16章3幕(ラスト)までネタバレしています>

















響也の恋愛ドラマは、彼自身の爽やかさもあいまって、爽快感のあるほどよい甘さが漂っている。
1部ではとても気の合う2人の様子が、2部では夢色カンパニーで出会う前の2人についての話が出てきて、この運命力の強さが2人の絆を際立たせている。
3部は本当に響也さん苦難の時、って感じだけど、それを経て得たまどかちゃんとの強い絆と、響也自身にとって常に追いかけ目指すべきものだった両親への想いが少し変わる。尊敬しているのは変わらないけど、そんな2人のように自分もなるのではなく、まどかちゃんとだから築けるパートナーの関係性、響也だからこそ導ける夢色カンパニーを目指そうとする。

響也にとっての成長はここなんだろうな、と思う。父であり先代主宰である朝日奈真という大きな存在の背中を追ってきていたけれど、背中を追うだけじゃなく、自分自身の道を進むと決めたところ。
なんか辛いことを乗り越えて、初期に比べてとても大きく見えるなー響也。


4章1幕と12章2幕の逢坂さんのお芝居がとっても好きで。
真さんから児童養護施設に送られたお手紙を読み上げるときの涙声、
主宰を辞めたいのか?とまどかちゃんに問われ「辞めたいわけがない」と答えたときの、それまでの落ち着いた声から一転高ぶった声音、
…すごくよい。




そして第四部…驚いた…
蓮条院家とかアメリカの実業家とか、なんかいきなり出てきた!!
そしてメインドラマ第四部と全然関係ないまま進んでいく!!!!
(15章3幕まで秋公演よりも前の時系列だよ!!)

すごく不思議ですごく考えた、どうして響也はメインドラマ第四部のストーリーにほとんどリンクさせず独立した物語として恋愛ドラマを描くことにしたのか。(他にもあまりリンクしていない人いるのかな、とドキドキしながら、一先ず響也がリンクしていないことについて思いを巡らせた。)

そして思い至ったのは、第四部の響也の物語というのはメインドラマの中で描かれているからではないか、ということ。
トミー賞のためジェネシスへ行った協力要請に端を発したシャッフル公演、シャッフル公演を経ての冬公演…響也の劇団に対する思いや主宰としての成長というのはメインドラマの中にあった。だから響也の恋愛ドラマ第四部では主軸にするのはそれとは別の物語にしたのではないか、と。
そう考えると響也は夢色カンパニーの主宰であるのと同時に、やっぱりこの夢色キャストという作品の中心なんだなと思う。響也がこの作品の中心にいることに不思議と安心感を覚える。


なんでメインドラマとあんまりリンクしていないんだ問題に気を取られてしまった響也さんの第四部だが、それは置いておいて内容のお話。

序盤から今までにない甘さが放り投げられて、色々ドキドキした。王子の王子たる所以が…ここにきてついに…!!という気分。
蒼星さんとか人前じゃ意識していちゃつかないようにしているけど(2人きりになればデレデレだけどね!)、響也さんは割とお構いなし。空港だろうが劇場事務所だろうが、ナチュラルに何でもないかのように甘さを放ってくる…。13章1幕のタイトルだけ見たとき、「台車って…?」となったけど…主宰…主宰よ…!!!(ここのスチルとても好き)
耳元囁きスタイル心臓に悪いです。


そしてまどかちゃん。
芯の強い彼女が突如現れた恋のライバル(?)に不安を抱えている様子が、可愛らしいというか、なんと言えばいいんだろう、すごくヒロイン!そしてまどかちゃん以外目に入らない主宰の王子っぷり…よい…

何より、この問題の解決の仕方が響也らしくてすごく好き。
私のような凡人は「まどかちゃんと仲良しなところ見せつけて諦めてもらおう作戦」とか考えるけど(っていうかそういう話の展開かとばかり思っていたよ!)、響也主宰の作戦は「彼女の心に寄り添ったミュージカルを作り、心を動かそう」なもんだからビックリ。
そうだよな、響也にとって人の心を動かすにはミュージカルなんだよな…。なんかそれが物語の初めからずっとブレない響也ですごく素敵だったんだ…。

というか、この特別公演の劇中劇、カッコ良すぎではないですか…!!
仁さんも響也もめっちゃカッコいい…!!これのために響也ストーリーはみんな見るべきだ!!



エンディングも響也っぽくてとても素敵だった。(最後のラブLv.アップボイスで驚いて「マジか!」と思わず言っていた)
この時のまどかちゃんの「自分なら登場人物たちに何と言わせるだろう?」って言葉がとても好きだった。
響也も「演出家としてどんなプロポーズを演出しよう?」とか色々考えたけど、結局物語のようなものはどれもしっくりこなくて割と直球にすることにしたのかな〜とか思った。
演出家と脚本家のカップルも、こんな時はただ真っ直ぐに想いを伝えるっていうのがなんか素敵だったんだ。
千夜一夜物語を題材にしているお話。
魔法のランプを中心とし、それを取り巻く人たちの物語が展開される。

この演目もきっと「舞台上に出てこない女性が出てくる」という夢色カンパニーお得意の演出手法で展開しているのだけど、特徴的なのがその女性に「サニヤ」という名前が与えられていること。仁さん演じる大富豪・ファルークのお屋敷でお仕事をしているらしい。意思の強い、優しい女性というまどかちゃんを彷彿とする人物造形がされていて、舞台に出てこないヒロインシリーズの中で1番ヒロイン像が作り込まれているのが面白いなと思う。
この演目、微妙にお話の全体像がつかみきれていないので、もう少し詳細設定知りたいな…。お話のラストはどうなったのかとか…(持っていないカードできちんと語られているのだろうか…)


この演目のカードである黄金の砂漠シリーズはカードボイスがとてもよい!特に昴のスキルボイス。イヤホンとかで聞かないと分かりにくいんだけど、微妙に語尾がかすれている感じがあってそれがすごく好き。昴のクールでカッコイイ役って、ヴェインとか星河とかいくつかあるけど、私はこの演目のターヒルがとても好き。声にこの役のアサシンとしての冷酷さと、でもどこか非情になれない感じが出ていてとてもよいのだ…。
サニヤを連れ去るシーンとか、昴の身体能力がよく活かされている役だし!!昴の好きな役で結構上位に食い込んでくる。




そして、主宰のソロ曲「Sand Mirage」もこれまたすごくよい。というか、Sand Mirageの感想を書きたいがために「ゴールデン・ミラージュ」について書くことにしたのだ!大好きなのだ!!

この演目によく合っているアラビアな曲調と、リズミカルに流れていく歌詞がとても好きだ。特に2番のサビの歌詞「恋は魅惑の美酒」「冷酷な絶望のミラージュ」って語感がすごくよいなと思う。

元々好きだったけど、Dream Showの映像で逢坂さんが歌っている姿を見てもっと好きになった。CDよりもちょっと男らしさが出ていて、それがまたこの曲にとてもよく合っていて「主宰ー!!」と声を張り上げたくなるレベルで素晴らしい。「賊の蛇がほくそ笑む」で上がる眉毛、私は好きだよ!!ほくそ笑む感出ていてすごく好きです、主宰!!!
金の林檎もいで銀のナイフを刺しているのを手振りで表現してらっしゃるところとか、
ラストの転調したところで1番力強くガシガシ歌っているのとかとても好き。そのラストのサビ、「冷酷な」で拳ぐっと握っているのとそのときの表情好きなんですよね…。1番最後の「笑う」で腕を伸ばしながら上げていって、そのままピッと止まって暗転…というあの一連の流れも何度みても大好きだ(ちなみに、その後に来る曲を予想した脚本家たちが「Sand Mirage」終わった途端にライトの色を青くしていっている様子も結構好き )

あとあと、長く伸ばした音にしっかりビブラートかけて、ふわっと最後軽く抜いて切っているところもよいなと思う。
…逢坂さんのお歌すごく好きなんだな、私…